シーケンスの基本回路「禁止回路と切り替え回路」

リレーシーケンス

 シーケンスの基本回路についてやさしく解説しています。一見、複雑そうに思えるシーケンス図ですが、実は基本となる回路をいくつか組み合わせて構成されていることがほとんどです。シーケンス制御には、基本回路と呼ばれる回路がいくつかあります。このページでは基本回路の一つである「禁止回路」と「切り替え回路」について説明しています。

禁止回路

 AND回路に禁止入力としてNOT回路を組み合わせ、禁止入力がある間は出力がONにならないようにする回路を禁止回路といいます。また、インヒビット回路ともいいます。

 下の図は禁止回路の例です。ランプ[L]は、入力の接点としてリレー[R1]のメーク接点[R1-a]とリレー[R2]のブレーク接点[R2-b]が直列(AND)に接続されています。このANDに接続された、リレー[R2]のブレーク接点[R2-b]は禁止入力(NOT)となっています。この禁止入力リレー[R2]が動作しているときは、ランプ[L]は点灯しません。このような回路を禁止回路といい、「例えば警報が発生している場合は、機械を運転させない回路」などに応用されています。

禁止回路のシーケンス回路図
禁止回路

禁止回路の動作

  1. 入力の押しボタンスイッチ[BS1]のみを押すとリレー[R1]が動作して、ランプ[L]は点灯します。
  2. 禁止入力の押しボタンスイッチ[BS2]のみを押しても、ランプ[L]は点灯しません。
  3. 入力の押しボタンスイッチ[BS1]と禁止入力の押しボタンスイッチ[BS2]を同時に押すと、リレー[R1]と[R2]が動作してランプ[L]は点灯しません。
  4. 入力の押しボタンスイッチ[BS1]を押すとリレー[R1]が動作して、ランプ[L]は点灯します。そのままの状態で、禁止入力の押しボタンスイッチ[BS2]を押すと、リレー[R2]が動作してランプ[L]は消灯します。

タイムチャート

 禁止回路の動作をタイムチャートで表すと次のようになります。タイムチャートで時間経過ごとに各制御機器がどのような動きをしているかを追って見ていくことで、シーケンスの動作について理解しやすいと思います。

禁止回路の動作タイムチャート
タイムチャート

 禁止回路の使いどころは、入力リレー[R1]が先行して動作し、ランプ[L]が点灯している最中に、禁止入力[R2]が動作して、ランプが消灯することです。「警報停止」とは、このような動きのことになります。この動作は論理回路の「AND回路」と「NOT回路」を理解していると簡単にわかると思います。

切り替え回路

 一つの入力に対して、二つの出力があり、二つの出力のどちらか一方のみを出力する回路を切り替え回路といいます。

 下の図は切り替え回路の例です。入力の押しボタンスイッチ[BS1]を押すことにより動作するリレー[R1]のメーク接点[R1-a]にレッドランプ[RL]を、リレー[R1]のブレーク接点[R1-b]にグリーンランプ[GL]を接続し出力しています。この回路では入力のON/OFFにより、レッドランプ[RL]またはグリーンランプ[GL]のどちらかが点灯します。

切り替え回路のシーケンス回路図
切り替え回路

切り替え回路の動作

  1. 入力の押しボタンスイッチ[BS1]を押していない時
    レッドランプ[RL]消灯、グリーンランプ[GL]点灯
  2. 入力の押しボタンスイッチ[BS1]を押している時
    レッドランプ[RL]点灯、グリーンランプ[GL]消灯

タイムチャート

 切り替えの動作をタイムチャートで表すと次のようになります。タイムチャートで時間経過ごとに各制御機器がどのような動きをしているかを追って見ていくことで、シーケンスの動作について理解しやすいと思います。

切り替えの動作のタイムチャート
タイムチャート

 この回路の使いどころは、例えば機械設備を「自動」で運転させるか、「手動」で操作するかを選択するときのモード切替スイッチなどに応用されています。この動作は論理回路の「AND回路」を理解していると簡単にわかると思います。

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