フロートレス液面リレーによるポンプの自動運転

リレーシーケンス

 フロートレス液面リレーとは、 電極に液体が接触すると、液体を通して電気が流れることを利用した液面レベルの検出器です。検出には、液体の電極間抵抗を直接検出し、設定した抵抗値より大きいか小さいかによって液面の有無を判断します。このページではフロートレス液面リレーを使ったポンプの自動運転シーケンス回路についてやさしく解説しています。

ポンプ自動運転の原理

 ビルやマンションなど、一時的に多量の水を使用する建物では、各階の蛇口まで水を配給する方法として、1階や地下にある受水槽に水道管を通って送られてきた水をいったん貯め、屋上にある高架水槽にポンプで水を送っています。そして、屋上にある高架水槽の水が、重力で各階に配給され蛇口まで届くようになっています。

 高架水槽内の水位が下がれば、ポンプが自動的に運転し、受水槽から補給をします。また、ある一定の水位になるとポンプは自動的に停止します。高架水槽では上限と下限の間に水位を保つように水位の制御を行っているといえます。このような水位の制御を行うには、水位のレベルを検出しなければなりません。水位のレベルを検出する、代表的な装置として、「フロートレス液面リレー」というものがあります。

フロートレス液面リレーとは

 次の図は、フロートレス液面リレーによる水位検出の原理図です。フロートレス液面リレーとは、電極棒や電極帯を使って液面を検出する方式のものです。水を媒体として電極間に電流が流れることを利用して、水の有無の検出を行っています

ポンプ自動運転の原理
フロートレス液面リレーの動作原理図
  • 水槽の水位が下限水位の電極E2以下になると、回路には電流が流れません。
  • 水槽の水位が上限水位の電極E1以上になると、水を介してE1-E3の回路ができ、リレーXが動作します。このリレーXは下限水位の電極E2以下の水位になるまで、自己保持します。
  • このリレーXの動作と連動し、ポンプを運転させます。

 これが、フロートレス液面リレーの動作原理です。水位を電極で検出して、ポンプを自動的に運転させています。

61F-11
フロートレス液面リレーの結線図

給水のポンプの自動運転回路

給水ポンプの自動運転回路

 給水槽の水位が電極E2(運転)まで減るとポンプが運転するシーケンス回路です。給水槽の水位が電極E1(停止)位置まで来ると、ポンプは停止します。この回路はフロートレス液面リレーという液面制御リレーを用いた一般的なシーケンス図です。

排水のポンプの自動運転回路

排水ポンプの自動運転回路

 排水槽の水位が電極E1(運転)まで来るとポンプが運転するシーケンス回路です。排水槽の水位が電極E2(停止)位置まで減ると、ポンプは停止します。この回路もフロートレス液面リレーという液面制御リレーを用いた一般的なシーケンス図です。

 給水・排水の自動運転回路に使われている電極E3(COM)は「コモン」と読みます。コモンというのは言葉通り「共通」という意味で、共通ラインとして使われています。

 フロートレス液面リレーの電極間は、変圧器により降圧された8Vの電圧を流しています。これは200Vの電圧をかけると危険なためです。フロートレス液面リレーのユニット内で降圧しています。

 以上がフロートレス液面リレーを使ったポンプの自動運転シーケンスの基本回路図です。この基本回路を基にしてポンプを2台で交互に運転させたり、給水槽なら渇水した場合、また排水槽なら増水した場合に警報を鳴らし、ポンプを2台同時に運転させ異常を回避する回路を組み込んだりと、運用上いろいろと工夫されています。

リレーシーケンス
cubeをフォローする
基礎からわかる電気技術者の知識と資格

コメント