架空送電線路の構成

電力

このページでは、架空送電線路の構成について、初心者の方でも解りやすいように、基礎から解説しています。また、電験三種の電力科目の試験で、実際に出題された架空送電線路の構成の過去問題も解説しています。

架空電線路の構成

「電線路」とは、発電所、変電所、開閉所、電気使用場所相互間の電線ならびにこれを支持し、または保護する工作物をいいます。電線路は「送電線路」と「配電線路」に分類されます。

送電線路は、発電所や変電所相互間など大電力を送る電気工作物をいいます。配電線路は、発電所や変電所、送電線路と需要設備との間の電線路や需要設備相互間の電線路などをいいます。 また、電線路は構造的に「架空電線路」と「地中電線路」に分類されます。

送電用支持物

電線を、鉄塔や鉄柱、鉄筋コンクリート柱、木柱などの支持物で支持する電線路を架空電線路といいます。支持物は、大容量の電気を高所に架設して、大地と絶縁する役目を果たしています。

架空送電線
架空送電線

がいし

がいしは、電線と支持物との間に取り付ける装置で、両者の間を絶縁する役割を果たします。

  • 懸垂がいし
    笠状の磁器絶縁層の両側に連結用金具を接着したがいしです。複数個を連結して使用されます。
  • 長幹がいし
    中実(中に空洞のない)の笠付磁器棒の両端に連結用金具を接着したがいしです。1本単独または数本連結して使用されます。
  • ラインポストがいし
    中実の笠付磁器棒の一端に固定支持用の金具を接着したがいしです。1本単独で使用されます。
がいしの種類
がいしの種類

がいしに求める性能

  • 地絡事故などの異常電圧に耐える
  • 機械的な強度
  • 長期間にわたって劣化しない
  • 吸湿しない
  • 安価である

アークホーン

がいしの両端に設けられた金属電極です。雷サージによるフラッシオーバの際生じるアークを電極間に生じさせます。がいし破損を防止しています。

アークホーン
アークホーン

架空地線

送電線路の鉄塔の上部に裸線を張り、鉄塔を通じて接地したものを架空地線といいます。鉄塔の地下には埋設地線を設置し、鉄塔の塔脚接地抵抗を小さくしています。架空地線は、雷の直撃から送電線を守り、また送電線から通信線への電磁影響を軽減する目的で設置されます。

雷が送電線路に直接落ちると、非常に高い電圧で絶縁破壊を起こし、がいしの表面に沿って放電するフラッシオーバという現象が発生します。また、鉄塔の塔脚接地抵抗が高いと架空地線や鉄塔電位が上昇し、鉄塔から送電線に逆フラッシオーバという現象が発生することがあります。

架空地線の遮へい効果

架空地線と送電線とを結ぶ直線と、架空地線から下ろした鉛直線との間の角度θを遮へい角といいます。架空地線の遮へい角が小さいほど、直撃雷から架空送電線を遮へいする効果が大きくなります。

架空地線の遮へい効果
架空地線の遮へい効果

光ファイバー複合架空地線

架空地線には、通信線の機能を持つ光ファイバー複合架空地線も使用されています。

架空送電線の電線

架空送電線の電線は、裸より線が用いられています。硬銅より線(HDCC)や鋼心アルミより線(ACSR)などが使用されています。

  • 硬銅より線(HDCC)
    硬銅線を緊密に同心円により合わせたもので配電線、送電線、絶縁電線の導体として使用されています。
  • 鋼心アルミより線(ACSR)
    中心に亜鉛メッキ鋼より線を配置し、その周囲に硬アルミ線を同心円状により合わせた電線です。
架空送電線の電線
架空送電線の電線

相間スペーサ

強風による電線相互の接近及び衝突を防止するため、電線相互の間隔を保持する器具として取り付けます。

相間スペーサ
相間スペーサ

架空送電線路の付属機器

クランプ

電線をがいしで支えるとき、電線を止めるために使う金具です。懸垂状のがいし装置に用いるクランプを懸垂クランプといいます。

アーマロッド

クランプで把握された部分の電線が、微風による振動により素線切れするのを防ぐために巻き付けられる補強線です。電線と同種類の金属でできており、電線振動の応力軽減やアークによる電線の損傷、断線の防止の目的で用いられます。

アーマロッド
アーマロッド

ダンパ

微風による電線の振動による疲労を防止するために、電線の支持点付近に設置し、振動を防止します。ストックブリッジダンパやトーショナルダンパなどがあります。

ストックブリッジダンパは鋼線の両端に鉄の重りを付けたものです。トーショナルダンパは鋼線の両端に、なす形の重りを互いに反対方向に取り付けたもので、電線の上下振動を、減衰しやすいねじり振動に変えて、振動のエネルギーを吸収させます。

ストックブリッジダンパ
ストックブリッジダンパ

風雪害対策

微風振動

ゆるやかで一様な風が、電線と直角に近い角度で当たると、電線の背後にカルマン渦と呼ばれる渦が発生します。これにより電線の鉛直方向に交番力が働き、電線の固有振動と一致すると共鳴振動を起こします。微風振動が長い年月継続すると、電線支持点付近では、繰り返し応力により電線の素線切れや断線する場合があります。

微風振動の障害防止対策

  • 懸垂クランプを使用して,電線に無理な曲げ応力が生じないようにする。
  • アーマロッドを設置してクランプ付近の電線を強化する。
  • ダンパを設置して、電線の振動エネルギーを吸収する。

サブスパン振動

サブスパンとは、1相内のスペーサとスペーサの間隔のことをいいます。サブスパン振動は強風などで、サブスパン内の振動が激しくなることをいいます。この振動でスペーサの電線支持部と電線の表面損傷やスペーサの機械的強度の低下などが発生する場合があります。

サブスパン振動の障害防止対策

  • サブスパンの間隔を適当にする。
  • スペーサの電線支持部に干渉の工夫を施し、振動エネルギーを吸収する。

スリートジャンプ

スリートジャンプとは、電線に付着した氷雪が、気温や風等の気象条件の変化により、一斉に脱落して、電線がはね上がる現象のことをいいます。スリートジャンプが生じると、送電線の相間短絡事故や支持物の破損事故が生じることがあります。

スリートジャンプ
スリートジャンプ

スリートジャンプの障害防止対策

  • 垂直径間距離や電線のオフセットを大きくとり、電線同士の接触障害を防止する。
  • 相間スペーサを設置し、電線接触障害を防止する。
  • なるべく氷雪の少ないルートを選定する。
  • 径間が長いとスリートジャンプが発生しやすいので、径間長を適正にする。

ギャロッピング

ギャロッピングとは、電線に揚力が生じて上下に振動する現象のことをいいます。電線に付着した氷雪に横風が当たった場合などにギャロッピングが発生します。ギャロッピングが発生しやすい風速は,10~20[m/s]と言われています。

ギャロッピング
ギャロッピング

ギャロッピングの障害防止対策

  • 径間が長いほど振動が大きくなるので、径間長を制限する。
  • たるみが大きいほど振動が大きくなるので、電線の張力を適正にする。
  • スペーサの挿入や相間距離を増大させて、線間接触事故を防止する。
  • 氷雪が付着しにくい電線を使用する。
  • 融氷雪電流(大電流)を流して、ジュール熱により,ギャロッピングの原因になる氷雪を融かす。
  • 着氷雪が少ないルート選定をする。

  

電験三種-電力(送配電)過去問題

2003年(平成15年)問9

送電線路の鉄塔の上部に十分な強さをもった( ア )を張り、鉄塔を通じて接地したものを架空地線といい、送電線への直撃雷を防止するために設置される。
図において、架空地線と送電線とを結ぶ直線と、架空地線から下ろした鉛直線との間の角度θを( イ )と呼んでいる。この角度が( ウ )ほど直撃雷を防止する効果が大きい。
架空地線や鉄塔に直撃雷があった場合、鉄塔から送電線に( エ )を生じることがある。これを防止するために、鉄塔の接地抵抗を小さくするような対策が講じられている。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に記入する字句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。

2003年問9
 (ア)(イ)(ウ)(エ)
(1)裸線遮へい角小さい逆フラッシオーバ
(2)絶縁電線遮へい角大きい進行波
(3)裸線進入角小さい進行波
(4)絶縁電線進入角大きい進行波
(5)裸線進入角大きい逆フラッシオーバ

2003年(平成15年)問9 過去問解説

送電線路の鉄塔の上部に十分な強さをもった( 裸線 )を張り、鉄塔を通じて接地したものを架空地線といい、送電線への直撃雷を防止するために設置される。
図において、架空地線と送電線とを結ぶ直線と、架空地線から下ろした鉛直線との間の角度θを( 遮へい角 )と呼んでいる。この角度が( 小さい )ほど直撃雷を防止する効果が大きい。
架空地線や鉄塔に直撃雷があった場合、鉄塔から送電線に( 逆フラッシオーバ )を生じることがある。これを防止するために、鉄塔の接地抵抗を小さくするような対策が講じられている。

答え (1)

2004年(平成16年)問10

架空送電線路の付属品に関する記述として、誤っているのは次のうちどれか。

  1. スリーブ:電線相互間の接続に用いられる。
  2. ジャンパ:電線を保持し、がいし装置に取り付けられるために用いられる。
  3. スペーサ:多導体方式において、強風などによる電線相互間の接近・衝突を防止するために用いられる。
  4. アーマロッド:懸垂クランプ内の電線に巻き付けて、電線振動による応力の軽減やアークによる電線損傷の防止のために用いられる。
  5. ダンパ:電線の振動を抑制して、断線を防止するために用いられる。

2004年(平成16年)問10 過去問解説

ジャンパは接続用の電線です。両方向の回線を必要に応じてジャンパ線で交さ接続するために使います。

答え (2)

2005年(平成17年)問12

高圧架空配電線路に使用する電線の太さを決定する要素として、特に必要のない事項は次のうちどれか。

  1. 電力損失
  2. 高調波
  3. 電圧降下
  4. 機械的強度
  5. 許容電流

2005年(平成17年)問12 過去問解説

電線を太くすれば断面積が大きくなり、抵抗が減少します。抵抗が減少すると、電力損失および電圧降下が減少し,許容電流が増加します。太さが大きくなりすぎると、電線の重量が増加し機械的強度が問題となります。

(1),(3),(4),(5)は、電線の太さを決定する際の重要な要素となります。(2)の高調波については、考慮する必要がありません。

答え (2)

2006年(平成18年)問7

送電線路に使用するがいしの性能を表す要素として、特に関係の無い事項は次のうちどれか。

  1. 系統短絡電流
  2. フラッシュオーバー電圧
  3. 汚損特性
  4. 油中破壊電圧
  5. 機械的強度

2006年(平成18年)問7 過去問解説

(1)の系統短絡電流は遮断器容量に関係します。

答え (1)

2007年(平成19年)問8

架空送電線路の架空地線に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 架空地線は、架空送電線の直撃雷及び誘導雷を防止することができる。
  2. 架空地線の遮へい角が小さいほど、直撃雷から架空送電線を遮へいする効果が大きい。
  3. 架空地線は、近くの弱電流電線に対し誘導障害を軽減する働きもする。
  4. 架空地線には、通信線の機能を持つ光ファイバー複合架空地線も使用されている。
  5. 架空地線に直撃雷が侵入した場合、雷電流は鉄塔の電位を上昇させ、逆フラッシュオーバが起きることがある。

2007年(平成19年)問8 過去問解説

架空地線は雷の直撃から送電線を守り、また送電線から通信線への電磁影響を軽減する目的で設置されます。直撃雷及び誘導雷を防止することはできません。

答え (1)

2008年(平成20年)問9

架空送電線路の構成要素に関する記述として、誤っているのは次のうちどれか。

  1. アークホーン:がいしの両端に設けられた金属電極をいい、雷サージによるフラッシオーバの際生じるアークを電極間に生じさせ、がいし破損を防止するものである。
  2. トーショナルダンパ:着雪防止が目的で電線に取り付ける。風による振動エネルギーで着雪を防止し、ギャロッピングによる電線間の短絡事故などを防止するものである。
  3. アーマロッド:電線の振動疲労防止やアークスポットによる電線溶断防止のため、クランプ付近の電線に同一材料の金属を巻き付けるものである
  4. 相間スペーサ:強風による電線相互の接近及び衝突を防止するため、電線相互の間隔を保持する器具として取り付けるものである。
  5. 埋設地線:塔脚の地下に放射状に埋設された接地線、あるいは、いくつかの鉄塔を地下で連結する接地線をいい、鉄塔の塔脚接地抵抗を小さくし、逆フラッシオーバを抑止する目的等のため取り付けるものである。

2008年(平成20年)問9 過去問解説

トーショナルダンパは、電線の上下振動を、減衰しやすいねじり振動に変えて、振動のエネルギーを吸収させます

答え (2)

2010年(平成22年)問10

架空電線が電線と直角方向に毎秒数メートル程度の風を受けると、電線の後方に渦を生じて電線が上下に振動することがある。これを微風振動といい、これが長時間継続すると電線の支持点付近で断線する場合もある。微風振動は( ア )電線で、径間が( イ )ほど、また,張力が( ウ )ほど発生しやすい。対策としては、電線にダンパを取り付けて振動そのものを抑制したり、断線防止策として支持点近くをアーマロッドで補強したりする。電線に翼形に付着した氷雪に風が当たると、電線に揚力が働き複雑な振動が生じる。これを( エ )といい、この振動が激しくなると相間短絡事故の原因となる。主な防止策として、相問スペーサの取り付けがある。また、電線に付着した氷雪が落下したときに発生する振動は、( オ )と呼ばれ,相聞短絡防止策としては、電線配置にオフセットを設けることなどがある。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる語句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。

 (ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)
(1)軽い長い大きいギャロッピングスリートジャンプ
(2)重い短い小さいスリートジャンプギャロッピング
(3)軽い短い小さいギャロッピングスリートジャンプ
(4)軽い長い大きいスリートジャンプギャロッピング
(5)重い長い大きいギャロッピングスリートジャンプ

2010年(平成22年)問10 過去問解説

架空電線が電線と直角方向に毎秒数メートル程度の風を受けると、電線の後方に渦を生じて電線が上下に振動することがある。これを微風振動といい、これが長時間継続すると電線の支持点付近で断線する場合もある。微風振動は( 軽い )電線で、径間が( 長い )ほど、また,張力が( 大きい )ほど発生しやすい。対策としては、電線にダンパを取り付けて振動そのものを抑制したり、断線防止策として支持点近くをアーマロッドで補強したりする。電線に翼形に付着した氷雪に風が当たると、電線に揚力が働き複雑な振動が生じる。これを( ギャロッピング )といい、この振動が激しくなると相間短絡事故の原因となる。主な防止策として、相問スペーサの取り付けがある。また、電線に付着した氷雪が落下したときに発生する振動は、( スリートジャンプ )と呼ばれ,相聞短絡防止策としては、電線配置にオフセットを設けることなどがある。

答え (1)

2013年(平成25年)問8

架空送電線路の構成要素に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 鋼心アルミより線(ACSR):中心に亜鉛メッキ鋼より線を配置し、その周囲に硬アルミ線を同心円状により合わせた電線。
  2. アーマロッド:クランプ部における電線の振動疲労防止対策及び溶断防止対策として用いられる装置
  3. ダンパ:微風振動に起因する電線の疲労、損傷を防止する目的で設置される装置。
  4. スペーサ:多導体方式において、負荷電流による電磁吸引力や強風などによる電線相互の接近・衝突を防止するために用いられる装置。
  5. 懸垂がいし:電圧階級に応じて複数個を連結して使用するもので、棒状の絶縁物の両側に連結用金具を接着した装置。

2013年(平成25年)問8 過去問解説

棒状の絶縁物の両側に連結用金具を接着したがいしは長幹がいしです。懸垂がいしは、笠状の磁器絶縁層の両側に連結用金具を接着したがいしで、複数個を連結して使用されます

答え (5)

2015年(平成27年)問8

次の文章は、架空送電線の振動に関する記述である。

多導体の架空送電線において、風速が数~20m/sで発生し、10m/sを超えると振動が激しくなることを( ア )振動という。
また、架空電線が、電線と直角方向に穏やかで一様な空気の流れを受けると、電線の背後に空気の渦が生じ、電線が上下に振動を起こすことがある。この振動を防止するために( イ )を取り付けて振動エネルギーを吸収させることが効果的である。この振動によって電線が断線しないように( ウ )が用いられている。
その他、架空送電線の振動には、送電線に氷雪が付着した状態で強い風を受けたときに発生する( エ )や、送電線に付着した氷雪が落下したときにその反動で電線が跳ね上がる現象などがある。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 (ア)(イ)(ウ)(エ)
(1)コロナスパイラルロッドスペーサスリートジャンプ
(2)サブスパンダンパスペーサスリートジャンプ
(3)コロナダンパアーマロッドギャロッピング
(4)サブスパンスパイラルロッドスペーサスリートジャンプ
(5)サブスパンダンパアーマロッドギャロッピング

2015年(平成27年)問8 過去問解説

多導体の架空送電線において、風速が数~20m/sで発生し、10m/sを超えると振動が激しくなることを( サブスパン )振動という。
また、架空電線が、電線と直角方向に穏やかで一様な空気の流れを受けると、電線の背後に空気の渦が生じ、電線が上下に振動を起こすことがある。この振動を防止するために( ダンパ )を取り付けて振動エネルギーを吸収させることが効果的である。この振動によって電線が断線しないように( アーマロッド )が用いられている。
その他、架空送電線の振動には、送電線に氷雪が付着した状態で強い風を受けたときに発生する( ギャロッピング )や、送電線に付着した氷雪が落下したときにその反動で電線が跳ね上がる現象などがある。

答え (5)

2017年(平成28年)問9

次の文章は、架空送電に関する記述である。
鉄塔などの支持物に電線を固定する場合、電線と支持物は絶縁する必要がある。その絶縁体として代表的なものに懸垂がいしがあり、( ア )に応じて連結数が決定される。
送電線への雷の直撃を避けるために設置される( イ )を架空地線という。架空地線に直撃雷があった場合、鉄塔から電線への逆フラッシオーバを起こすことがある。これを防止するために、鉄塔の( ウ )を小さくする対策がとられている。
発電所や変電所などの架空電線の引込口や引出口には避雷器が設置される。避雷器に用いられる酸化亜鉛素子は( エ )抵抗特性を有し、雷サージなどの異常電圧から機器を保護する。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

 (ア)(イ)(ウ)(エ)
(1)送電電圧裸電線接地抵抗非線形
(2)送電電圧裸電線設置間隔線形
(3)許容電流絶縁電線設置間隔線形
(4)許容電流絶縁電線接地抵抗非線形
(5)送電電圧絶縁電線接地抵抗非線形

2017年(平成28年)問9 過去問解説

鉄塔などの支持物に電線を固定する場合、電線と支持物は絶縁する必要がある。その絶縁体として代表的なものに懸垂がいしがあり、( 送電電圧 )に応じて連結数が決定される。
送電線への雷の直撃を避けるために設置される( 裸電線 )を架空地線という。架空地線に直撃雷があった場合、鉄塔から電線への逆フラッシオーバを起こすことがある。これを防止するために、鉄塔の( 接地抵抗 )を小さくする対策がとられている。
発電所や変電所などの架空電線の引込口や引出口には避雷器が設置される。避雷器に用いられる酸化亜鉛素子は( 非線形 )抵抗特性を有し、雷サージなどの異常電圧から機器を保護する。

答え (1)

コメント

  1. cube より:

    電路に限定すると、フラッシュオーバと逆フラッシュオーバはがいしで発生します。そのときは、アーク熱で、がいしが破壊することがあります。がいしが破壊すると、断線や短絡、地絡などが起こってしまいます。そのため、アークホーンを取り付けて、フラッシュオーバや逆フラッシュオーバで発生したアークをがいしから遠ざけて、がいし本体の破壊を防いでいます。
    つまりは、フラッシュオーバも逆フラッシュオーバも防いでいるのですが、直撃雷の方がイメージしやすいと思いましたので、このような説明文になっています。

    貴重な、書き込みありがとうございました。

  2. 北田 誠 より:

    アークホーンで質問しましたが、自己解決しました。

    自己解決の内容
    フラッシオーバ:送電線に落雷した場合
    逆フラッシオーバ:鉄塔もしくは架空地線に落雷した場合

    アークホーンのところで、「雷サージによるフラッシオーバ」と記述があるのは、落雷が送電線に起きた場合であると理解しました。仮に「雷サージによる逆フラッシオーバ」と記述があれば、落雷が鉄塔もしくは架空地線に起きた場合であると。

  3. 北田 誠 より:

    アークホーンの説明で

    「がいしの両端に設けられた金属電極です。雷サージによるフラッシオーバの際生じるアークを電極間に生じさせます。がいし破損を防止しています。」

    との記述がありますが、雷サージはフラッシオーバではなく、逆フラッシオーバではないですか。

    参考までに
    ・フラッシオーバ:送電線の異常電圧の発生やがいしの汚れで、送電線→がいし→鉄塔→大地へと電流が流れる
    ・逆フラッシオーバ:鉄塔または架空地線に雷が直撃し、鉄塔→がいし→送電線へと電流が流れる