フィードバック制御とは?

自動制御と計装

 自動制御は大きく分類すると「シーケンス制御」と「フィードバック制御」に分けることができます。フィードバック制御とは、「検出器やセンサーからの信号を読み取り、目標値と比較しながら設備機器を運転し、目標値に近づける」ことを言います。このページでは、初心者の方でもわかりやすいように、フィードバック制御についてやさしく解説しています。

フィードバック制御の基本

 電気工学において、フィードバックとは、出力(結果)を入力(原因)側に戻す事をいいます。 ある操作を行う場合を考えたとき、その操作には入力と出力があり、出力が入力や操作量に影響を与えるしくみがあるときを、フィードバックといいます。このフィードバックを繰り返すことで、目標値に近づける制御方法をフィードバック制御といいます。

フィードバックループとは?

 熱帯魚を水槽で飼育するとき、水温を25℃一定に保たなければなりません。これを自動的に行うには、サーモスタットの温度センサ(検出器)部分で水槽内の温度を測り、温度調節器に水槽内の温度を信号として送ります。サーモスタットの温度調節器では、設定した温度との差を検出し、25℃以下であればヒーターの電源を入れ、25℃を超えればヒーターの電源を切るといった命令を出し、ヒーターのON-OFFで水温を25℃に保ちます。この一連の流れをブロック図で書くと下図のようになり、フィードバックループといいます。また、図からも分かるように、フィードバック制御はループが特徴的です。このことから、フィードバック制御のことを「クローズドループ制御」とも呼ばれています。

制御と計装ループの構成

フィードバック制御のSV、PV、MV

 制御した出力の結果を入力側に戻し、目標値と比較して次の制御へ役立てようとする制御のことがフィードバック制御です。熱帯魚を水槽の例では、「制御対象」はヒーターです。制御したい量を「制御変数」といい温度のことです。そして、「センサ」によって制御変数の値を検出します。この値が「測定値」になります。「制御変数の望ましい値を「設定値(目標値)」といい、設定値は温度調節器で変更できます。そして、制御を実行する装置が「コントローラ(調節器)」です。

フィードバック制御
  • SV : 設定値(目標値)Set Variable
  • PV : 測定値 Process Variable
  • MV : 操作量(出力) Manipulative Variable

 フィードバック制御では、設定値(SV)と測定値(PV)の差を「偏差e(Deviation)」といいます。フィードバック制御の目的は、この偏差をゼロにすることです。この偏差をゼロにするためには、操作量(MV)の値をどのようにすればよいかを、判断しています。この判断はさまざまあり、基本的には演算を行っています。この演算部分は「制御演算式」や「制御アルゴリズム」などと呼ばれています。フィードバック制御では、アルゴリズム用いてMVを演算し、調節出力します。尚、外気温度のように水槽の温度に直接影響を与えるものを“外乱”といいます。

 外乱がなければ、自動制御しなくても制御変数の値は変化しないで、一定に保たれるはずです。外乱が存在し、外乱によって制御変数の値が変化してしまうから、フィードバック制御が必要になります。

フィードバック制御の分類

 フィードバック制御を目標値の性質により分類すると、目標値が時間的に変化しない場合の「定量制御」、目標値が時間的に変化する場合の「追従制御」、目標値があらかじめ定められた変化をする「プログラム制御」に分類されます。

 制御の種類により分類しますと、温度・圧力・レベル・濃度などの工業プロセスの状態を制御する「プロセス制御系」、電圧・周波数・速度などを常に一定に保つ「自動調整系」、機械的な位置・方位・姿勢などを制御する「サーボ機構」に分類されます。

フィードバック制御の欠点

 フィードバック制御は、与えた操作量の結果を見てから修正しているため、制御を乱す外的要因(外乱)が突然発生しても、その影響が現れてからでなければ修正を行うことができません。

 そこで考えられたのが、フィードフォワード制御です。フィードフォワード制御は、影響を及ぼす外乱が発生した場合、前もってその影響を極力なくすように必要な修正動作を行う制御方式です。

フィードフォワード制御

フィードフォワード制御

 フィードフォワード制御は、外乱による影響が現れる前に、修正動作を行う制御方式ですので、「外乱を検知する手段」と「外乱検知時に操作量の決定」が必要です。外乱の影響がどういうメカニズムで制御を乱すかを解析し、適切な修正量の決定を行います。

 フィードフォワード制御は、信号の流れが、「外乱の検知」→「操作量の決定」という一方向の制御方式です。そのため、フィードフォワード制御だけでは設定温度を保つことができないので、通常はフィードバック制御と併用します。

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