電験三種の法規で出題される架空電線の施設について、初心者の方でも解りやすいように、基礎から解説しています。また、電験三種の試験で、実際に出題された過去問題も解説しています。
- 架空電線路の施設
- 架空電線路の保安工事
- 電験三種-法規(電気設備技術基準)過去問題
- 1997年(平成9年)問5
- 1997年(平成9年)問5 過去問解説
- 1998年(平成10年)問7
- 1998年(平成10年)問7 過去問解説
- 2000年(平成12年)問6
- 2000年(平成12年)問6 過去問解説
- 2001年(平成13年)問5
- 2001年(平成13年)問5 過去問解説
- 2004年(平成16年)問9
- 2004年(平成16年)問9 過去問解説
- 2005年(平成17年)問4
- 2005年(平成17年)問4 過去問解説
- 2007年(平成19年)問8
- 2007年(平成19年)問8 過去問解説
- 2009年(平成21年)問7
- 2009年(平成21年)問7 過去問解説
- 2011年(平成23年)問7
- 2011年(平成23年)問7 過去問解説
- 2012年(平成24年)問8
- 2012年(平成24年)問8 過去問解説
- 2015年(平成27年)問7
- 2015年(平成27年)問7 過去問解説
- 2016年(平成28年)問7
- 2016年(平成28年)問7 過去問解説
- 2017年(平成29年)問8
- 2017年(平成29年)問8 過去問解説
架空電線路の施設
架空電線は、人や造営物に対して危険がないように、また交通上の障害を及ぼさないように施設することが必要です。電気設備技術基準 第25条では、架空電線等の高さについて、次のように規定されています。
- 架空電線等の高さ(電技 第25条)
- 架空電線、架空電力保安通信線及び架空電車線は、接触又は誘導作用による感電のおそれがなく、かつ、交通に支障を及ぼすおそれがない高さに施設しなければならない。
- 支線は、交通に支障を及ぼすおそれがない高さに施設しなければならない。
尚、低高圧架空電線の高さについての具体は、電気設備技術基準の解釈 第68条で、次の表以上の値になるように、規定されています。
区分 | 高さ |
道路を横断する場合 | 路面上 6m |
鉄道又は軌道を横断する場合 | レール面上 5.5m |
横断歩道橋の上 | 低圧:路面上 3m 高圧:路面上 3.5m |
その他 | 地表上 5m |
低高圧架空電線路に使用する電線
低高圧架空電線は、一般家屋等に接近して施設される場合が多いので、誤って電線に接触しないように防止しなければなりません。そのため、電気設備技術基準 第65条では、低高圧架空電線路に使用する電線について、次のように規定されています。
- 低高圧架空電線路に使用する電線(解釈 第65条)
低圧架空電線路又は高圧架空電線路に使用する電線の種類は、使用電圧に応じて次の表に規定するものであること。ただし、次のいずれかに該当する場合は、 裸電線を使用することができる。- 低圧架空電線を、B種接地工事の施された中性線又は接地側電線として施設する場合
- 高圧架空電線を、海峡横断箇所、河川横断箇所、山岳地の傾斜が急な箇所又は谷越え箇所であって、人が容易に立ち入るおそれがない場所に施設する場合
低高圧架空電線路の架空ケーブルによる施設
架空電線にケーブルを使用する工事は、裸電線を使用する場合と施工方法に大きな違いがあります。そのため、電気設備技術基準の解釈 第67条では、低高圧架空電線路の架空ケーブルによる施設について、次のように規定されています。
- 低高圧架空電線路の架空ケーブルによる施設(解釈 第67条)
低圧架空電線又は高圧架空電線にケーブルを使用する場合は、次のように施設すること。- ケーブルは、ケーブルをちょう架する金属線(ちょう架用線)にハンガーにより施設すること。この場合、そのハンガーの間隔は 50[cm]以下として施設すること。
- ケーブルの支持にちょう架用線を使用する場合は、引張強さが 5.93[kN]以上のもの又は断面積 22[mm2]以上の亜鉛めっき鉄より線であること。
- ちょう架用線及びケーブルの被覆に使用する金属体には、D種接地工事を施すこと。
架空電線路の保安工事
架空電線が他の工作物と接近や交さするような場所は、電線や支持物などの強度を、通常より強化して施設します。このような強化工事のことを保安工事といいます。尚、架空電線と他の工作物との接近には「第1次接近状態」と「第2次接近状態」の2種類があります。
- 電線路に係る用語の定義(解釈 第49条)
- 第1次接近状態
架空電線が、他の工作物と接近する場合において、当該架空電線が他の工作物の上方又は側方において、水平距離で 3m以上、かつ、架空電線路の支持物の地表上の高さに相当する距離以内に施設されることにより、架空電線路の電線の切断、支持物の倒壊等の際に、当該電線が他の工作物に接触するおそれがある状態 - 第2次接近状態
架空電線が他の工作物と接近する場合において、当該架空電線が他の工作物の上方又は側方において水平距離で 3m未満に施設される状態
- 第1次接近状態
低高圧架空電線と建造物との接近
低高圧架空電線と建造物とが接近や交差する場合は、保安工事が必要です。建造物との接近の仕方については、建造物の上方・側方・下方があり、それぞれの方向の建造物と低高圧架空電線の隔離距離を、電気設備技術基準 第71条、低高圧架空電線と建造物との接近で規定されています。
- 低高圧架空電線と建造物との接近(解釈 第71条)
- 低圧架空電線又は高圧架空電線と建造物の造営材との離隔距離は、71-1表に規定する値以上であること。
- 低圧架空電線又は高圧架空電線が、建造物の下方に接近して施設される場合は、低圧架空電線又は高圧架空電線 と建造物との離隔距離は、71-2表に規定する値以上とするとともに、危険のおそれがないように施設すること。
- 造営物:土地に定着する工作物のうち屋根及び柱又は壁を有する工作物をいいます。
- 上部造営材:屋根、ひさし、物干し台その他の人が上部に乗るおそれのある造営材をいいます。
低高圧架空電線が建造物の下方に接近して施設される場合の例を示します。
保安工事の細目
架空電線路は断線および支持物の倒壊などの事故が起きないように、また危険防止のため他の工作物とできるだけ接近しないように施設されています。しかし、やむを得ず接近しなければならない場合もあり、その場合には安全に対する規制を一般の場合より強化する必要があります。この強化すべき事項をまとめたものが保安工事です。低圧・高圧の保安工事を行うには、次の規定を満たす必要があります。
- 電気設備技術基準の解釈 第74条、第75条抜粋
- 電線は、ケーブルである場合を除き、引張強さ 8.01[kN]以上のもの又は直径 5[mm]以上の硬銅線であること。
- 木柱の風圧荷重に対する安全率は、1.5以上であること。
- 支持物に木柱、A種鉄柱又はA種鉄筋コンクリート柱を使用する場合の径間は、100[m]以下であること。
- 支持物にB種鉄筋コンクリート柱又はB種鉄柱を使用する場合の径間は 150[m]以下であること。
- 支持物に鉄塔を使用する場合の径間は 400[m]以下であること。
架空引込線
架空引込線は、一般需要家と関係の多い電線です。そのため、工事は入念に行う必要があります。また、保守点検についても注意を怠らないことが必要です。電気設備技術基準 第116条では、低圧架空引込線等の施設について、次のように規定されています。
- 低圧架空引込線等の施設(解釈 第116条)
- 電線は、ケーブルである場合を除き、引張強さ 2.30[kN]以上のもの又は直径 2.6[mm]以上の硬銅線とする。ただし、径間が 15[m]以下の場合に限り、引張強さ 1.38[kN]以上のもの又は直径 2[mm]以上の硬銅線を使用することができる。
- 電線が屋外用ビニル絶縁電線である場合は、人が通る場所から手を伸ばしても触れることのない範囲に施設すること。
- 電線の高さは、次によること。
- 道路(車道と歩道の区別がある道路にあっては、車道)を横断する場合は、路面上 5[m](技術上やむを得ない場合において交通に支障のないときは 3[m])以上
- 鉄道又は軌道を横断する場合は、レール面上 5.5[m]以上
電気設備技術基準 第117条では、高圧架空引込線等の施設について、次のように規定されています。
- 高圧架空引込線等の施設(解釈 第117条)
- 電線は、次のいずれかのものであること。
- 引張強さ 8.01[kN]以上のもの又は直径 5[mm]以上の硬銅線を使用する、高圧絶縁電線又は特別高圧絶縁電線
- 引下げ用高圧絶縁電線
- ケーブル
- 電線が絶縁電線である場合は、がいし引き工事により施設すること。
- 電線の高さは、「低高圧架空電線の高さ」の規定に準じること。ただし、次に適合する場合は、 地表上 3.5[m]以上とすることができる。
- 次の場合以外であること。
- 道路を横断する場合
- 鉄道又は軌道を横断する場合
- 横断歩道橋の上に施設する場合
- 電線がケーブル以外のものであるときは、その電線の下方に危険である旨の表示をすること。
- 次の場合以外であること。
- 電線は、次のいずれかのものであること。
電験三種-法規(電気設備技術基準)過去問題
1997年(平成9年)問5
高圧絶縁電線を使用した高圧架空電線が建造物と接近する場合、高圧架空電線と建造物の上部造営材との離隔距離は、上部造営材の上方においては( ア )[m]、上部造営材の側方又は下方においては( イ )[m](電線に人が容易に触れるおそれがないように施設する場合は( ウ )[cm])以上とする。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に記入する数値として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | |
(1) | 2 | 1.2 | 30 |
(2) | 2 | 1.2 | 80 |
(3) | 3 | 1.2 | 40 |
(4) | 3 | 1.8 | 80 |
(5) | 3 | 1.8 | 30 |
1997年(平成9年)問5 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第75条「低高圧架空電線と建造物との接近」の規定です。
高圧絶縁電線を使用した高圧架空電線が建造物と接近する場合、高圧架空電線と建造物の上部造営材との離隔距離は、上部造営材の上方においては( 2 )[m]、上部造営材の側方又は下方においては( 1.2 )[m](電線に人が容易に触れるおそれがないように施設する場合は( 80 )[cm])以上とする。
答え (2)
1998年(平成10年)問7
市街地に施設する高圧の架空電線として、使用できない絶縁電線又はケーブルは、次のうちどれか。
- 特別高圧絶縁電線
- 高圧用の屋外用ポリエチレン絶縁電線
- 高圧用の屋外用架橋ポリエチレン絶縁電線
- 高圧引下用架橋ポリエチレン絶縁電線
- 半導電性外装ちょう架用ケーブル
1998年(平成10年)問7 過去問解説
高圧引下用架橋ポリエチレン絶縁電線は市街地の高圧架空電線としては使用できない。
答え (4)
2000年(平成12年)問6
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく、高圧架空電線が低圧架空電線と接近状態に施設される場合等に適用される高圧保安工事に関しての記述である。
- 電線は、ケーブルである場合を除き、引張強さ 8.01[kN]以上のもの又は直径( ア )[mm]以上の硬銅線であること。
- 木柱の風圧荷重に対する安全率は、( イ )以上であること。
- 支持物に木柱、A種鉄柱又はA種鉄筋コンクリート柱を使用する場合の径間は、( ウ )[m]以下であること。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に記入する数値として、適切なものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | |
(1) | 5 | 1.5 | 100 |
(2) | 5 | 1.5 | 150 |
(3) | 5 | 2.0 | 100 |
(4) | 4.5 | 2.0 | 150 |
(5) | 4.5 | 1.2 | 150 |
2000年(平成12年)問6 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第74条「低圧保安工事」、第75条「高圧保安工事」の規定です。
- 電線は、ケーブルである場合を除き、引張強さ 8.01[kN]以上のもの又は直径( 5 )[mm]以上の硬銅線であること。
- 木柱の風圧荷重に対する安全率は、( 1.5 )以上であること。
- 支持物に木柱、A種鉄柱又はA種鉄筋コンクリート柱を使用する場合の径間は、( 100 )[m]以下であること。
答え (1)
2001年(平成13年)問5
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく架空電線路の施設に関する記述である。高圧架空電線にケーブルを使用する場合は、原則として、次の各号等により施設すること。
- ケーブルは、ケーブルをちょう架する金属線(以下「ちょう架用線」という。)にハンガーにより施設すること。この場合、そのハンガーの間隔は( ア )[cm]以下として施設すること。
- ケーブルの支持にちょう架用線を使用する場合は、引張強さが 5.93[kN]以上のもの又は断面積 ( イ )[mm2]以上の( ウ )であること。
- ちょう架用線及びケーブルの被覆に使用する金属体には、( エ )接地工事を施すこと。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に記入する語句又は数値として、適切なものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | |
(1) | 30 | 22 | 鋼心アルミより線 | D種 |
(2) | 30 | 38 | 亜鉛めっき鉄より線 | A種 |
(3) | 50 | 22 | 亜鉛めっき鉄より線 | D種 |
(4) | 50 | 38 | 鋼心アルミより線 | A種 |
(5) | 60 | 22 | アルミめっき鋼線 | C種 |
2001年(平成13年)問5 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第67条「低高圧架空電線路の架空ケーブルによる施設」の規定です。
- ケーブルは、ケーブルをちょう架する金属線(以下「ちょう架用線」という。)にハンガーにより施設すること。この場合、そのハンガーの間隔は( 50 )[cm]以下として施設すること。
- ケーブルの支持にちょう架用線を使用する場合は、引張強さが 5.93[kN]以上のもの又は断面積 ( 22 )[mm2]以上の( 亜鉛めっき鉄より線 )であること。
- ちょう架用線及びケーブルの被覆に使用する金属体には、( D種 )接地工事を施すこと。
答え (3)
2004年(平成16年)問9
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧架空引込線に関する記述である。
低圧架空引込線は、電線にケーブルを使用する場合を除き、引張強さ 2.30[kN]以上のもの又は直径( ア )[mm]以上の硬銅線を使用すること。ただし、径間が( イ )[m]以下の場合に限り、引張強さ 1.38[kN]以上の電線又は直径( ウ )[mm]以上の硬銅線を使用することができる。
上記の記述の空欄箇所(ア),(イ)及び(ウ)に記入する語句として、正しいものを組合せたのは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | |
(1) | 2.6 | 15 | 1.6 |
(2) | 2.6 | 15 | 2.0 |
(3) | 3.2 | 20 | 2.6 |
(4) | 4.0 | 50 | 3.2 |
(5) | 5.0 | 50 | 4.0 |
2004年(平成16年)問9 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第116条「低圧架空引込線等の施設」の規定です。
低圧架空引込線は、電線にケーブルを使用する場合を除き、引張強さ 2.30[kN]以上のもの又は直径( 2.6 )[mm]以上の硬銅線を使用すること。ただし、径間が( 15 )[m]以下の場合に限り、引張強さ 1.38[kN]以上の電線又は直径( 2.0 )[mm]以上の硬銅線を使用することができる。
答え (2)
2005年(平成17年)問4
次の文章は、「電気設備技術基準」に基づく電気供給のための電気設備の施設に関する記述の一部である。
架空電線、架空電力保安通信線及び架空電車線は、( ア )又は誘導作用による( イ )のおそれがなく、かつ、( ウ )に支障を及ぼすおそれがない高さに施設しなければならない。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に記入する語句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | |
(1) | 接触 | 感電 | 交通 |
(2) | 通電 | 電波障害 | 造営物 |
(3) | 接触 | 電波障害 | 交通 |
(4) | 通電 | 感電 | 建造物 |
(5) | 接触 | 感電 | 建造物 |
2005年(平成17年)問4 過去問解説
電気設備技術基準 第25条「架空電線等の高さ」の規定です。
架空電線、架空電力保安通信線及び架空電車線は、( 接触 )又は誘導作用による( 感電 )のおそれがなく、かつ、( 交通 )に支障を及ぼすおそれがない高さに施設しなければならない。
答え (1)
2007年(平成19年)問8
次の文章は、「電気設備技術基準」に基づく高圧保安工事に関する記述の一部である。
- 電線はケーブルである場合を除き、引張強さ 8.01[kN]以上のもの又は直径( ア )[mm]以上の硬銅線であること。
- 木柱の( イ )に対する安全率は、1.5以上であること。
- 径間は、下表の左欄に揚げる支持物の種類に応じ、それぞれ同表の右欄に揚げる値以下であること。ただし、電線の引張強さは 14.51[kN]以上のもの又は断面積( ウ )[mm2]以上の硬銅より線を使用する場合であって、支持物にB種鉄柱、B種鉄筋コンクリート柱又は鉄塔を使用するときはこの限りでない。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に当てはまる語句又は数値として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | |
(1) | 5 | 風圧荷重 | 38 |
(2) | 5 | 引張荷重 | 22 |
(3) | 4 | 引張荷重 | 38 |
(4) | 5 | 風圧荷重 | 22 |
(5) | 4 | 風圧荷重 | 60 |
2007年(平成19年)問8 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第74条「低圧保安工事」、第75条「高圧保安工事」の規定です。
- 電線はケーブルである場合を除き、引張強さ 8.01[kN]以上のもの又は直径( 5 )[mm]以上の硬銅線であること。
- 木柱の( 風圧荷重 )に対する安全率は、1.5以上であること。
- 径間は、下表の左欄に揚げる支持物の種類に応じ、それぞれ同表の右欄に揚げる値以下であること。ただし、電線の引張強さは 14.51[kN]以上のもの又は断面積( 38 )[mm2]以上の硬銅より線を使用する場合であって、支持物にB種鉄柱、B種鉄筋コンクリート柱又は鉄塔を使用するときはこの限りでない。
答え (1)
2009年(平成21年)問7
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における、第1次近接状態及び第2次近接状態に関する記述である。
- 「第1次近接状態」とは、架空電線が他の工作物と接近(併行する場合を含み、交さする場合及び同一支持物に施設される場合を除く。以下同じ。)する場合において、当該架空電線が他の工作物の上方又は側方において水平距離で架空電線路の支持物の地表高さに相当する距離以内に施設されること(水平距離で( ア )[m]未満に施設されることを除く。)により、架空電線路の電線の( イ )、支持物の( ウ )等の際に、当該電線が他の工作物( エ )おそれがある状態をいう。
- 「第2種近接状態」とは、架空電線が他の工作物と接近する場合において、当該架空電線が他の工作物の上方又は側方において水平距離で( ア )[m]未満に施設される状態をいう。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる語句又は数値として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | |
(1) | 1.2 | 振動 | 傾斜 | を損壊させる |
(2) | 2 | 振動 | 倒壊 | に接触する |
(3) | 3 | 切断 | 倒壊 | を損壊させる |
(4) | 3 | 切断 | 倒壊 | に接触する |
(5) | 1.2 | 振動 | 傾斜 | に接触する |
2009年(平成21年)問7 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第49条「電線路に係る用語の定義」です。
- 「第1次近接状態」とは、架空電線が他の工作物と接近(併行する場合を含み、交さする場合及び同一支持物に施設される場合を除く。以下同じ。)する場合において、当該架空電線が他の工作物の上方又は側方において水平距離で架空電線路の支持物の地表高さに相当する距離以内に施設されること(水平距離で( 3 )[m]未満に施設されることを除く。)により、架空電線路の電線の( 切断 )、支持物の( 倒壊 )等の際に、当該電線が他の工作物( に接触する )おそれがある状態をいう。
- 「第2種近接状態」とは、架空電線が他の工作物と接近する場合において、当該架空電線が他の工作物の上方又は側方において水平距離で( 3 )[m]未満に施設される状態をいう。
答え (4)
2011年(平成23年)問7
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における、低圧架空引込線の施設に関する記述である。
- 電線は、ケーブルである場合を除き、引張強さ( ア )[kN]以上のもの又は直径 2.6[mm]以上の硬銅線とする。ただし、径間が( イ )[m]以下の場合に限り、引張強さ 1.38[kN]以上のもの又は直径 2[mm]以上の硬銅線を使用することができる。
- 電線の高さは、次によること。
- 道路(車道と歩道の区別がある道路にあっては、車道)を横断する場合は、路面上( ウ )[m](技術上やむを得ない場合において交通に支障のないときは( エ )[m])以上
- 鉄道又は軌道を横断する場合は、レール面上( オ )[m]以上
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合わせとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | (オ) | |
(1) | 2.30 | 20 | 5 | 4 | 5.5 |
(2) | 2.00 | 15 | 4 | 3 | 5 |
(3) | 2.30 | 15 | 5 | 3 | 5.5 |
(4) | 2.35 | 15 | 5 | 4 | 6 |
(5) | 2.00 | 20 | 4 | 3 | 5 |
2011年(平成23年)問7 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第116条「低圧架空引込線等の施設」の規定です。
- 電線は、ケーブルである場合を除き、引張強さ( 2.30 )[kN]以上のもの又は直径 2.6[mm]以上の硬銅線とする。ただし、径間が( 15 )[m]以下の場合に限り、引張強さ 1.38[kN]以上のもの又は直径 2[mm]以上の硬銅線を使用することができる。
- 電線の高さは、次によること。
- 道路(車道と歩道の区別がある道路にあっては、車道)を横断する場合は、路面上( 5 )[m](技術上やむを得ない場合において交通に支障のないときは( 3 )[m])以上
- 鉄道又は軌道を横断する場合は、レール面上( 5.5 )[m]以上
答え (3)
2012年(平成24年)問8
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく、高圧架空電線路の電線の断線、支持物の倒壊等による危険を防止するため必要な場合に行う、高圧保安工事に関する記述の一部である。
- 電線は、ケーブルである場合を除き、引張強さ( ア )[kN]以上のもの又は直径 5 [mm] 以上の( イ )であること。
- 木柱の( ウ )荷重に対する安全率は、1.5 以上であること。
- 径間は、電線に引張強さ( ア )[kN]のもの又は直径 5[mm]の( イ )を使用し、支持物にB種鉄筋コンクリート柱又はB種鉄柱を使用する場合の径間は( エ )[m]以下であること。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | |
(1) | 8.71 | 硬銅線 | 垂直 | 100 |
(2) | 8.01 | 硬銅線 | 風圧 | 150 |
(3) | 8.01 | 高圧絶縁電線 | 垂直 | 400 |
(4) | 8.71 | 高圧絶縁電線 | 風圧 | 150 |
(5) | 8.01 | 硬銅線 | 風圧 | 100 |
2012年(平成24年)問8 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第75条「高圧保安工事」の規定です。
- 電線は、ケーブルである場合を除き、引張強さ( 8.01 )[kN]以上のもの又は直径 5 [mm] 以上の( 硬銅線 )であること。
- 木柱の( 風圧 )荷重に対する安全率は、1.5 以上であること。
- 径間は、電線に引張強さ( 8.01 )[kN]のもの又は直径 5[mm]の( 硬銅線 )を使用し、支持物にB種鉄筋コンクリート柱又はB種鉄柱を使用する場合の径間は( 150 )[m]以下であること。
答え (2)
2015年(平成27年)問7
次の文章は、低高圧架空電線の高さ及び建造物等との離隔距離に関する記述である。その記述内容として、「電気設備技術基準の解釈」に基づき、不適切なものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 高圧架空電線を車両の往来が多い道路の路面上 7mの高さに施設した。
- 低圧架空電線にケーブルを使用し、車両の往来が多い道路の路面上 5mの高さに施設した。
- 建造物の屋根(上部造営材)から 1.2m上方に低圧架空電線を施設するために、電線にケーブルを使用した。
- 高圧架空電線の水面上の高さは、船舶の航行等に危険を及ぼさないようにした。
- 高圧架空電線を、平時吹いている風等により、植物に接触しないように施設した。
2015年(平成27年)問7 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第68条「低高圧架空電線の高さについて」の規定では、低圧架空電線は、車両の往来が多い道路を横断する場合、ケーブルを使用するかしないかにかかわらず、路面上 6m以上の高さに施設します。
答え (2)
2016年(平成28年)問7
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく高圧架空引込線の施設に関する記述の一部である。
- 電線は、次のいずれかのものであること。
- 引張強さ 8.01kN以上のもの又は直径( ア )mm以上の硬銅線を使用する、高圧絶縁電線又は特別高圧絶縁電線
- ( イ )用高圧絶縁電線
- ケーブル
- 電線が絶縁電線である場合は、がいし引き工事により施設すること。
- 電線の高さは、「低高圧架空電線の高さ」の規定に準じること。ただし、次に適合する場合は、 地表上( ウ )m以上とすることができる。
- 次の場合以外であること。
・道路を横断する場合
・鉄道又は軌道を横断する場合
・横断歩道橋の上に施設する場合 - 電線がケーブル以外のものであるときは、その電線の( エ )に危険である旨の表示をすること。
- 次の場合以外であること。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | |
(1) | 5 | 引下げ | 2.5 | 下 方 |
(2) | 4 | 引下げ | 3.5 | 近 傍 |
(3) | 4 | 引上げ | 2.5 | 近 傍 |
(4) | 5 | 引上げ | 5 | 下 方 |
(5) | 5 | 引下げ | 3.5 | 下 方 |
2016年(平成28年)問7 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第117条「高圧架空引込線」の規定です。
- 電線は、次のいずれかのものであること。
- 引張強さ8.01kN以上のもの又は直径( 5 )mm以上の硬銅線を使用する、高圧絶縁電線又は特別高圧絶縁電線
- ( 引下げ )用高圧絶縁電線
- ケーブル
- 電線が絶縁電線である場合は、がいし引き工事により施設すること。
- 電線の高さは、「低高圧架空電線の高さ」の規定に準じること。ただし、次に適合する場合は、 地表上( 3.5 )m以上とすることができる。
- 次の場合以外であること。
- 道路を横断する場合
- 鉄道又は軌道を横断する場合
- 横断歩道橋の上に施設する場合
- 電線がケーブル以外のものであるときは、その電線の( 下方 )に危険である旨の表示をすること。
- 次の場合以外であること。
答え(5)
2017年(平成29年)問8
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における架空弱電流電線路への誘導作用による通信障害の防止に関する記述の一部である。
- 低圧又は高圧の架空電線路(き電線路を除く。)と架空弱電流電線路とが( ア )する場合は、誘導作用により通信上の障害を及ぼさないように、次により施設すること。
- 架空電線と架空弱電流電線との離隔距離は、( イ )以上とすること。
- 上記aの規定により施設してもなお架空弱電流電線路に対して誘導作用により通信上の障害を及ぼすおそれがあるときは、更に次に掲げるものその他の対策のうち1つ以上を施すこと。
- 架空電線と架空弱電流電線との離隔距離を増加すること。
- 架空電線路が交流架空電線路である場合は、架空電線を適当な距離で( ウ )すること。
- 架空電線と架空弱電流電線との間に、引張強さ 5.26kN以上の金属線又は直径 4mm以上の硬銅線を 2条以上施設し、これに( エ )接地工事を施すこと。
- 架空電線路が中性点接地式高圧架空電線路である場合は、地絡電流を制限するか、又は 2以上の接地箇所がある場合において、その接地箇所を変更する等の方法を講じること。
- 次のいずれかに該当する場合は、上記 1の規定によらないことができる。
- 低圧又は高圧の架空電線が、ケーブルである場合
- 架空弱電流電線が、通信用ケーブルである場合
- 架空弱電流電線路の管理者の承諾を得た場合
- 中性点接地式高圧架空電線路は、架空弱電流電線路と( ア )しない場合においても、大地に流れる電流の( オ )作用により通信上の障害を及ぼすおそれがあるときは、上記1のbの(1)から(4)までに掲げるものその他の対策のうち1つ以上を施すこと。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | (オ) | |
(1) | 並行 | 3m | 遮へい | D種 | 電磁誘導 |
(2) | 接近又は交差 | 2m | 遮へい | A種 | 静電誘導 |
(3) | 並行 | 2m | ねん架 | D種 | 電磁誘導 |
(4) | 接近又は交差 | 3m | ねん架 | A種 | 電磁誘導 |
(5) | 並行 | 3m | ねん架 | A種 | 静電誘導 |
2017年(平成29年)問8 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第52条「架空弱電流電線路への誘導作用による通信障害の防止」の規定です。
- 低圧又は高圧の架空電線路(き電線路を除く。)と架空弱電流電線路とが( 並行 )する場合は、誘導作用により通信上の障害を及ぼさないように、次により施設すること。
- 架空電線と架空弱電流電線との離隔距離は、( 2m )以上とすること。
- 上記aの規定により施設してもなお架空弱電流電線路に対して誘導作用により通信上の障害を及ぼすおそれがあるときは、更に次に掲げるものその他の対策のうち1つ以上を施すこと。
- 架空電線と架空弱電流電線との離隔距離を増加すること。
- 架空電線路が交流架空電線路である場合は、架空電線を適当な距離で( ねん架 )すること。
- 架空電線と架空弱電流電線との間に、引張強さ 5.26kN以上の金属線又は直径 4mm以上の硬銅線を 2 条以上施設し、これに( D種 )接地工事を施すこと。
- 架空電線路が中性点接地式高圧架空電線路である場合は、地絡電流を制限するか、又は 2以上の接地箇所がある場合において、その接地箇所を変更する等の方法を講じること。
- 次のいずれかに該当する場合は、上記 1の規定によらないことができる。
- 低圧又は高圧の架空電線が、ケーブルである場合
- 架空弱電流電線が、通信用ケーブルである場合
- 架空弱電流電線路の管理者の承諾を得た場合
- 中性点接地式高圧架空電線路は、架空弱電流電線路と( 並行 )しない場合においても、大地に流れる電流の( 電磁誘導 )作用により通信上の障害を及ぼすおそれがあるときは、上記1のbの(1)から(4)までに掲げるものその他の対策のうち1つ以上を施すこと。
答え (3)