発電機のしくみと運転方法【電気設備】

電気設備

これだけは知っておきたい電気設備の基礎知識をご紹介します。このページでは「発電機のしくみと自家用発電機」について、維持管理や保全などを行う電気技術者の方が、知っておくとためになる電気の基礎知識を解説しています。

発電機のしくみと自家発電機

発電機には、直流を発電する直流発電機と、交流を発電する交流発電機があります。交流発電機には単相用と三相用がありますが、ビルや工場で用いられる自家用発電機には、三相交流発電機が用いられます。

発電機の原理

フレミング右手の法則によって、導体が磁界を切れば、起動力が発生します。第1図のように、原動機によって、NS磁石を回転すると、導体には起電力を誘起します。

発電機の原理
第1図 発電機の原理

回転子の種類

交流発電機の回転子には、円筒形と凸極形がありますが、発電容量2 000kVA以下では回転界磁円筒形のものが、多く使われています。

ディーゼル発電機のしくみ

ビルや工場で用いられる自家発電設備には、ディーゼル機関を原動機に使った、ディーゼル発電機が用いられることが多いです。第2図は、ディーゼル機関に交流発電機を直結したのがディーゼル発電機です。ディーゼル機関の熱効率は、35~ 40〔%〕くらいです。

ディーゼル発電機の原理
第2図 ディーゼル発電機の原理

交流発電機の定格

  1. 使用条件
    周囲温度:冷却媒体が空気の場合 40° C
    湿度:85%以下
  2. 標準仕様
    保護冷却方式:開放保護自己通風形
    極数:4, 6, 8, 12, 14, 16, 18
    定格電圧:200 kVA以下 210,230V
         500 kVA以下 415,460V
         250~ 3125kVA 3.3~ 6.6 kV
    周波数: 50 Hz,60 Hz
    相数:三相3線式
    力率: 80%(遅れ)
    励磁方式:ブラシレス方式,静止励磁方式
  3. 効率
    交流発電機の効率は、第1表のとおりです。
交流発電機の効率

プラシレス励磁方式

第3図のように、変圧器Tから電圧をとり、これを整流して、交流励磁機 AC・ Ex を励磁し、これで発電されたものを、さらに発電機内蔵の整流器で整流して、発電機 G の励磁用としています。

プラシレス励磁方式
第3図 プラシレス励磁方式

ディーゼル発電機の特性

  1. 出力に対して小形かつ軽量である
  2. 取扱いが比較的容易
  3. 信頼性が高い
  4. 始動時間が短く,始動特性が良い
  5. 熱効率が高い
  6. 振動や騒音に注意する必要がある
  7. ビル・工場の非常用電源に適している
  8. 離島発電所・工場発電にも用いられる

自家発電設備の運転方法

自家用発電機の必要性

都市の近代化に並行して産業の発展も著しく電気エネルギーの使用は、日常のすみずみまで電化・機械化され、電気は水・空気と同様に必要欠くべからざる存在になっています。通信・ガス・水道・鉄道などの公共施設はもとより、 新聞社・放送局・病院・地下街などでは、ごく短時間の停電も許されません。

このような公共施設やビル・工場、その他多くの人々が集まる所で停電が発生した場合の混乱は大変なものとなります。それで、従来から商用電源の停電に備えて予備電源設備として蓄電池や自家用発電機が設置されてきています。通信やガス・水道などの公共施設では業務の性格上その容量も受電施設の容量に見合う発電機を、設置することが多いですが、 ビル・工場においても保安電力の確保に止まらず、高度化された機能の停止混乱を恐れて予備電源の容量も増加の傾向にあります。

自家用発電機の運転操作

ディーゼル発電機の運転操作には、自動と手動の操作方式があり、多くのビルでは普段は自動始動回路に接続しています。

自動運転操作

商用電源が停電した場合、不足電圧継電器動作で停電を確認し、一定時限までに復電しない場合はディーゼル発電機は自動的に圧縮空気、またはセルモーターで始動し、増速・電圧確立後、発電機出力側のしゃ断器を自動投入します。負荷の変化に伴って、回転速度をカバナで自動調整し、燃料の供給がコントロールされます。商用電源が復電すれば手動操作で、しゃ断器を開放し、エンジン停止も停止釦で行うのが普通です。

操作釦による運転操作

遠方の中央監視盤または発電機操作盤の操作スイッチで起動・停止、電圧・回転数の調整、しゃ断器の操作を行います。

機側運転操作

機側の始動レバーを始動位置に置き、ハンドルまたはエアーバルブを操作してエンジンを始動させます。エンジンが自力で回転し始め、定格回転の30%位でエアーを止めます。始動レバーを徐々に運転位置にもっていけば、正常運転ができます。正常運転中は潤滑油圧力を0.15~ 0.3 MPaの常用圧力に保つように圧力調整弁を調整します。その他、冷却水の供給や回転数、各部の温度、音、振動などを調べエンジンに異常がないか確かめます。停止するときは始動レバーを停止位置にすれば、エンジンは停止します。

空気始動方式の標準タイムスケジュール
第4図 空気始動方式の標準タイムスケジュール
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