電験三種の法規で出題される発電機等の施設について、初心者の方でも解りやすいように、基礎から解説しています。また、電験三種の試験で、実際に出題された過去問題も解説しています。
- 発電機の施設
- 非常用予備電源の施設
- 分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義
- 電験三種-法規(電気設備技術基準)過去問題
- 1999年(平成11年)問3
- 1999年(平成11年)問3 過去問解説
- 2002年(平成14年)問3
- 2002年(平成14年)問3 過去問解説
- 2006年(平成18年)問4
- 2006年(平成18年)問4 過去問解説
- 2007年(平成19年)問6
- 2007年(平成19年)問6 過去問解説
- 2008年(平成20年)問10
- 2008年(平成20年)問10 過去問解説
- 2011年(平成23年)問6
- 2011年(平成23年)問6 過去問解説
- 2015年(平成27年)問9
- 2015年(平成27年)問9 過去問解説
- 2016年(平成28年)問5
- 2016年(平成28年)問5 過去問解説
- 2017年(平成29年)問9
- 2017年(平成29年)問9 過去問解説
発電機の施設
発電機等が破損して、供給支障が生じたり、人体に危害や物件に損傷を与えるおそれがないように、電気設備技術基準 第45条では、発電機等の機械的強度について、次のように規定されています。
- 発電機等の機械的強度(電技 第45条)
- 発電機、変圧器、調相設備並びに母線及びこれを支持するがいしは、短絡電流により生ずる機械的衝撃に耐えるものでなければならない。
- 水車又は風車に接続する発電機の回転する部分は、負荷を遮断した場合に起こる速度に対し、蒸気タービン、ガスタービン又は内燃機関に接続する発電機の回転する部分は、非常調速装置及びその他の非常停止装置が動作して達する速度に対し、耐えるものでなければならない。
発電機は機器に重大な故障が発生した場合には、電力の供給が不可能になるだけでなく、ほかに事故が波及し電力系統全体を混乱させるおそれがあります。そのため、事故の拡大を防止する規制が必要になります。電気設備技術基準の解釈 第42条では、発電機の保護装置について、次のように規定されています。
- 発電機の保護装置(解釈 第42条)
発電機には、次の各号に掲げる場合に、発電機を自動的に電路から遮断する装置を施設すること。- 発電機に過電流を生じた場合
- 容量が 500kVA以上の発電機を駆動する水車の圧油装置の油圧又は電動式ガイドベーン制御装置、電動式ニードル制御装置若しくは電動式デフレクタ制御装置の電源電圧が著しく低下した場合
- 容量が 100kVA以上の発電機を駆動する風車の圧油装置の油圧、圧縮空気装置の空気圧又は電動式ブレード制御装置の電源電圧が著しく低下した場合
- 容量が 2,000kVA以上の水車発電機のスラスト軸受の温度が著しく上昇した場合
- 容量が 10,000kVA以上の発電機の内部に故障を生じた場合
- 定格出力が 10,000kWを超える蒸気タービンにあっては、そのスラスト軸受が著しく摩耗し、又はその温度が著しく上昇した場合
非常用予備電源の施設
電気使用場所で、常用電源停電時に使用する非常用予備電源は、逆充電により構外電線路の作業者が感電する事故を防止しなければなりません。電気設備技術基準 第61条では、非常用予備電源の施設について、次のように規定されています。
- 非常用予備電源の施設(電技 第61条)
常用電源の停電時に使用する非常用予備電源(需要場所に施設するものに限る。)は、需要場所以外の場所に施設する電路であって、常用電源側のものと電気的に接続しないように施設しなければならない。
発電所や変電所に施設する蓄電池は、異常が発生した場合、自動的に遮断する装置が必要です。電気設備技術基準の解釈 第44条では、蓄電池の保護装置について、次のように規定されています。
- 蓄電池の保護装置(解釈 第44条)
発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所に施設する蓄電池(常用電源の停電時又は電圧低下発生時の 非常用予備電源として用いるものを除く。)には、次の各号に掲げる場合に、自動的にこれを電路から遮断する装置を施設すること。- 蓄電池に過電圧が生じた場合
- 蓄電池に過電流が生じた場合
- 制御装置に異常が生じた場合
- 内部温度が高温のものにあっては、断熱容器の内部温度が著しく上昇した場合
分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義
分散型電源は、電力を供給する方法の一種です。消費地に近接する場所に設置された太陽光発電、風力発電、燃料電池、ガスタービン発電などの小型の発電設備を分散型電源といいます。
- 分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義(解釈 第220条)
- 発電設備等 … 発電設備又は電力貯蔵装置であって、常用電源の停電時又は電圧低下発生時にのみ使用する非常用予備電源以外のもの
- 分散型電源 電気事業法(昭和39年法律第170号)第38条第4項第四号に掲げる事業を営む者以外の者が設置する発電設備等であって、一般送配電事業者が運用する電力系統に連系するもの
- 解列 … 電力系統から切り離すこと。
- 逆潮流 … 分散型電源設置者の構内から、一般送配電事業者が運用する電力系統側へ向かう有効電力の流れ
- 単独運転 … 分散型電源を連系している電力系統が事故等によって系統電源と切り離された状態において、当該分散型電源が発電を継続し、線路負荷に有効電力を供給している状態
- 逆充電 … 分散型電源を連系している電力系統が事故等によって系統電源と切り離された状態において、分散型電源のみが、連系している電力系統を加圧し、かつ、当該電力系統へ有効電力を供給していない状態
- 自立運転 … 分散型電源が、連系している電力系統から解列された状態において、当該分散型電源設置者の構内負荷にのみ電力を供給している状態
- 線路無電圧確認装置 … 電線路の電圧の有無を確認するための装置
- 転送遮断装置 … 遮断器の遮断信号を通信回線で伝送し、別の構内に設置された遮断器を動作させる装置
- 受動的方式の単独運転検出装置 … 単独運転移行時に生じる電圧位相又は周波数等の変化により、単独運転状態を検出する装置
- 能動的方式の単独運転検出装置 … 分散型電源の有効電力出力又は無効電力出力等に平時から変動を与えておき、単独運転移行時に当該変動に起因して生じる周波数等の変化により、単独運転状態を検出する装置
- スポットネットワーク受電方式 … 2以上の特別高圧配電線(スポットネットワーク配電線)で受電し、各回線に設置した受電変圧器を介して2次側電路をネットワーク母線で並列接続した受電方式
- 二次励磁制御巻線形誘導発電機 … 二次巻線の交流励磁電流を周波数制御することにより可変速運転を行う巻線形誘導発電機
電験三種-法規(電気設備技術基準)過去問題
1999年(平成11年)問3
「電気設備技術基準」では、内燃機関に接続する発電機に関し、次のように規定している。
- 発電機は、短絡電流により生ずる( ア )に耐えるものでなければならない。
- 発電機の( イ )は、非常調速装置及びその他の非常停止装置が動作して達する( ウ )に対し、耐えるものでなければならない。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に記入する字句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | |
(1) | 機械的衝撃 | 回転する部分 | 速 度 |
(2) | 熱 | 絶 縁 | 速 度 |
(3) | 熱 | 軸受又は軸 | 最大の振動 |
(4) | 機械的衝撃 | 軸受又は軸 | 最大の振動 |
(5) | 電磁力 | 絶 縁 | 最大の電圧 |
1999年(平成11年)問3 過去問解説
電気設備技術基準 第45条「発電機等の機械的強度」の規定です。
- 発電機は、短絡電流により生ずる( 機械的衝撃 )に耐えるものでなければならない。
- 発電機の( 回転する部分 )は、非常調速装置及びその他の非常停止装置が動作して達する( 速度 )に対し、耐えるものでなければならない。
答え (1)
2002年(平成14年)問3
「電気設備技術基準」では、内燃機関に接続する発電機に関し、次のように規定している。
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく発電機の機械的強度に関する記述である。
1.発電機は、短絡電流により生ずる( ア )に耐えるものでなければならない。
2.内燃機関に接続する発電機の回転する部分は、( イ )及びその他の非常停止装置が動作して達する( ウ )に対し、耐えるものでなければならない。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に記入する語句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | |
(1) | 機械的衝撃 | 非常調速装置 | 振動 |
(2) | 機械的衝撃 | 非常調速装置 | 速度 |
(3) | 電磁力 | 燃料遮断装置 | 速度 |
(4) | 電磁力 | 緊急冷却装置 | 振動 |
(5) | 電磁力 | 燃料遮断装置 | 温度 |
2002年(平成14年)問3 過去問解説
電気設備技術基準 第45条「発電機等の機械的強度」の規定です。
1.発電機は、短絡電流により生ずる( 機械的衝撃 )に耐えるものでなければならない。
2.内燃機関に接続する発電機の回転する部分は、( 非常調速装置 )及びその他の非常停止装置が動作して達する( 速度 )に対し、耐えるものでなければならない。
答え (2)
2006年(平成18年)問4
次の文章は、「電気設備技術基準」に基づく非常用予備電源の施設に関する記述の一部である。
常用電源の( ア )に使用する非常用予備電源{( イ )に施設するものに限る。}は、( イ )以外の場所に施設する電路であって、常用電源側のものと( ウ )に接続しないように施設しなければならない。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に当てはまる語句として、正しいものを組み合わせたものは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | |
(1) | 停電時 | 発電所 | 電気的 |
(2) | 過負荷時 | 発電所 | 機械的 |
(3) | 停電時 | 需要場所 | 電気的 |
(4) | 過負荷時 | 発電所 | 電気的 |
(5) | 遮断時 | 需要場所 | 機械的 |
2006年(平成18年)問4 過去問解説
電気設備技術基準 第61条「非常用予備電源の施設」の規定です。
常用電源の( 停電時 )に使用する非常用予備電源{( 需要場所 )に施設するものに限る。}は、( 需要場所 )以外の場所に施設する電路であって、常用電源側のものと( 電気的 )に接続しないように施設しなければならない。
答え (3)
2007年(平成19年)問6
次の文章は「電気設備技術基準」に基づく発電機等の機械的強度に関する記述の一部である。
- 発電機、変圧器、調相設備並びに母線及びこれを支持するがいしは、( ア )により生ずる機械的衝撃に耐えるものでなければならない。
- 水車又は風車に接続する発電機の回転部分は、( イ )した場合に起こる速度に対し、耐えるものでなければならない。
- 蒸気タービン、ガスタービン又は内燃機関に接続する発電機の回転部分は、( ウ )及びその他の非常停止装置が動作して達する速度に対し、耐えるものでなければならない。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に当てはまる語句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | |
(1) | 異常電圧 | 負荷を遮断 | 非常調速装置 |
(2) | 短絡電流 | 負荷を遮断 | 非常調速装置 |
(3) | 異常電圧 | 制御装置が故障 | 加速装置 |
(4) | 短絡電流 | 負荷を遮断 | 加速装置 |
(5) | 短絡電流 | 制御装置が故障 | 非常調速装置 |
2007年(平成19年)問6 過去問解説
電気設備技術基準 第45条「発電機等の機械的強度」の規定です。
- 発電機、変圧器、調相設備並びに母線及びこれを支持するがいしは、( 短絡電流 )により生ずる機械的衝撃に耐えるものでなければならない。
- 水車又は風車に接続する発電機の回転部分は、( 負荷を遮断 )した場合に起こる速度に対し、耐えるものでなければならない。
- 蒸気タービン、ガスタービン又は内燃機関に接続する発電機の回転部分は、( 非常調速装置 )及びその他の非常停止装置が動作して達する速度に対し、耐えるものでなければならない。
答え (2)
2008年(平成20年)問10
次の文章は、「電気設備技術基準」における発電機の保護装置に関する記述の一部である。
発電機には、次の場合に、自動的に発電機を電路から遮断する装置を施設すること。
- 発電機に( ア )を生じた場合(原子力発電所に施設する非常用予備発電設備にあっては、非常用炉心冷却装置が作動した場合を除く。)。
- 容量が 100[kV・A]以上の発電機を駆動する風車の圧油装置の油圧、圧縮空気装置の空気圧又は電動式ブレード制御装置の電源電圧が著しく( イ )した場合。
- 容量が 2000[kV・A]以上の( ウ )発電機のスラスト軸受の温度が著しく上昇した場合。
- 容量が 1000[kV・A]以上の発電機の( エ )に故障を生じた場合。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる語句として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | |
(1) | 過電流 | 低下 | 水車 | 内部 |
(2) | 過電流 | 変動 | 水車 | 原動機 |
(3) | 過電圧 | 低下 | 水車 | 内部 |
(4) | 過電圧 | 低下 | ガスタービン | 原動機 |
(5) | 過電圧 | 変動 | ガスタービン | 内部 |
2008年(平成20年)問10 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第44条「蓄電池の保護装置」の規定です。
発電機には、次の場合に、自動的に発電機を電路から遮断する装置を施設すること。
- 発電機に( 過電流 )を生じた場合(原子力発電所に施設する非常用予備発電設備にあっては、非常用炉心冷却装置が作動した場合を除く。)。
- 容量が 100[kV・A]以上の発電機を駆動する風車の圧油装置の油圧、圧縮空気装置の空気圧又は電動式ブレード制御装置の電源電圧が著しく( 低下 )した場合。
- 容量が 2000[kV・A]以上の( 水車 )発電機のスラスト軸受の温度が著しく上昇した場合。
- 容量が 1000[kV・A]以上の発電機の( 内部 )に故障を生じた場合。
答え (1)
2011年(平成23年)問6
次の文章は、一般電気事業者及び卸電気事業者以外の者が、構内に発電設備等を設置し、発電設備等を一般電気事業者が運用する電力系統に連系する場合等に用いられる、電気設備技術基準の解釈に定められた用語の定義の一部である。誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 「逆潮流」とは、一般電気事業者及び卸電気事業者以外の発電設備等設置者の構内から、一般電気事業者が運用する電力系統側へ向かう無効電力の流れをいう。
- 「転送遮断装置」とは、遮断器の遮断信号を通信回線で伝送し、別の構内に設置された遮断器を動作させる装置をいう。
- 「自立運転」とは、発電設備等が電力系統から解列された状態において、当該発電設備等設置者の構内負荷にのみ電力を供給している状態をいう。
- 「単独運転」とは、発電設備等が連系している電力系統が、事故等によって系統電源と切り離された状態において、連系している発電設備等の運転だけで発電を継続し、線路負荷に有効電力を供給している状態をいう。
- 「逆充電」とは、一般電気事業者及び卸電気事業者以外の者が設置する発電設備等のみが、一般電気事業者が運用する電力系統を加圧し、かつ当該電力系統へ有効電力を供給していない状態をいう。
2011年(平成23年)問6 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第220条「分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義」の規定です。
(1)「逆潮流」とは、一般電気事業者及び卸電気事業者以外の発電設備等設置者の構内から、一般電気事業者が運用する電力系統側へ向かう有効電力の流れをいう。が、正しい記述です。
答え (1)
2015年(平成27年)問9
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における、分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義の一部である。
- 「解列」とは、( ア )から切り離すことをいう。
- 「逆潮流」とは、分散型電源設置者の構内から、一般電気事業者が運用する( ア )側へ向かう( イ )の流れをいう。
- 「単独運転」とは、分散型電源を連系している( ア )が事故等によって系統電源と切り離された状態において、当該分散型電源が発電を継続し、線路負荷に( イ )を供給している状態をいう。
- 「( ウ )的方式の単独運転検出装置」とは、分散型電源の有効電力出力又は無効電力出力等に平時から変動を与えておき、単独運転移行時に当該変動に起因して生じる周波数等の変化により、単独運転状態を検出する装置をいう。
- 「( エ )的方式の単独運転検出装置」とは、単独運転移行時に生じる電圧位相又は周波数等の変化により、単独運転状態を検出する装置をいう。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | |
(1) | 母線 | 皮相電力 | 能動 | 受動 |
(2) | 電力系統 | 無効電力 | 能動 | 受動 |
(3) | 電力系統 | 有効電力 | 能動 | 受動 |
(4) | 電力系統 | 有効電力 | 受動 | 能動 |
(5) | 母線 | 無効電力 | 受動 | 能動 |
2015年(平成27年)問9 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第220条「分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義」の規定です。
- 「解列」とは、( 電力系統 )から切り離すことをいう。
- 「逆潮流」とは、分散型電源設置者の構内から、一般電気事業者が運用する( 電力系統 )側へ向かう( 有効電力 )の流れをいう。
- 「単独運転」とは、分散型電源を連系している( 電力系統 )が事故等によって系統電源と切り離された状態において、当該分散型電源が発電を継続し、線路負荷に( 有効電力 )を供給している状態をいう。
- 「( 能動 )的方式の単独運転検出装置」とは、分散型電源の有効電力出力又は無効電力出力等に平時から変動を与えておき、単独運転移行時に当該変動に起因して生じる周波数等の変化により、単独運転状態を検出する装置をいう。
- 「( 受動 )的方式の単独運転検出装置」とは、単独運転移行時に生じる電圧位相又は周波数等の変化により、単独運転状態を検出する装置をいう。
答え (3)
2016年(平成28年)問5
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」における蓄電池の保護装置に関する記述である。
発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所に施設する蓄電池(常用電源の停電時又は電圧低下発生時の非常用予備電源として用いるものを除く。)には、次の各号に掲げる場合に、自動的にこれを電路から遮断する装置を施設すること。
- 蓄電池に( ア )が生じた場合
- 蓄電池に( イ )が生じた場合
- ( ウ )装置に異常が生じた場合
- 内部温度が高温のものにあっては、断熱容器の内部温度が著しく上昇した場合
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(ア) | (イ) | (ウ) | |
(1) | 過電圧 | 過電流 | 制御 |
(2) | 過電圧 | 地絡 | 充電 |
(3) | 短 絡 | 過電流 | 制御 |
(4) | 地 絡 | 過電流 | 制御 |
(5) | 短 絡 | 地絡 | 充電 |
2016年(平成28年)問5 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第44条「蓄電池の保護装置」の規定です。
発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所に施設する蓄電池(常用電源の停電時又は電圧低下発生時の非常用予備電源として用いるものを除く。)には、次の各号に掲げる場合に、自動的にこれを電路から遮断する装置を施設すること。
- 蓄電池に( 過電圧 )が生じた場合
- 蓄電池に( 過電流 )が生じた場合
- ( 制御 )装置に異常が生じた場合
- 内部温度が高温のものにあっては、断熱容器の内部温度が著しく上昇した場合
答え (1)
2017年(平成29年)問9
次の文章は、「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧連系時の系統連系用保護装置に関する記述である。
低圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、次により、異常時に分散型電源を自動的に( ア )するための装置を施設すること。
- 次に掲げる異常を保護リレー等により検出し、分散型電源を自動的に( ア )すること。
- 分散型電源の異常又は故障
- 連系している電力系統の短絡事故、地絡事故又は高低圧混触事故
- 分散型電源の( イ )又は逆充電
- 一般送配電事業者が運用する電力系統において再閉路が行われる場合は、当該再閉路時に、分散型電源が当該電力系統から( ア )されていること。
- 「逆変換装置を用いて連系する場合」において、「逆潮流有りの場合」の保護リレー等は、次によること。表に規定する保護リレー等を受電点その他異常の検出が可能な場所に設置すること。
※1:分散型電源自体の保護用に設置するリレーにより検出し、保護できる場合は省略できる。
※2:発電電圧異常低下検出用の( ウ )リレーにより検出し、保護できる場合は省略できる。
※3:受動的方式及び能動的方式のそれぞれ1方式以上を含むものであること。系統側地絡事故・高低圧混触事故(間接)については、( イ )検出用の受動的方式等により保護すること。
上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | |
(1) | 解列 | 単独運転 | 不足電力 | 周波数 |
(2) | 遮断 | 自立運転 | 不足電圧 | 電力 |
(3) | 解列 | 単独運転 | 不足電圧 | 周波数 |
(4) | 遮断 | 単独運転 | 不足電圧 | 電力 |
(5) | 解列 | 自立運転 | 不足電力 | 電力 |
2017年(平成29年)問9 過去問解説
電気設備技術基準の解釈 第227条「低圧連系時の系統連系用保護装置」の規定です。
低圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は、次により、異常時に分散型電源を自動的に( 解列 )するための装置を施設すること。
- 次に掲げる異常を保護リレー等により検出し、分散型電源を自動的に( 解列 )すること。
- 分散型電源の異常又は故障
- 連系している電力系統の短絡事故、地絡事故又は高低圧混触事故
- 分散型電源の( 単独運転 )又は逆充電
- 一般送配電事業者が運用する電力系統において再閉路が行われる場合は、当該再閉路時に、分散型電源が当該電力系統から( 解列 )されていること。
- 「逆変換装置を用いて連系する場合」において、「逆潮流有りの場合」の保護リレー等は、次によること。表に規定する保護リレー等を受電点その他異常の検出が可能な場所に設置すること。
※1:分散型電源自体の保護用に設置するリレーにより検出し、保護できる場合は省略できる。
※2:発電電圧異常低下検出用の( 不足電圧 )リレーにより検出し、保護できる場合は省略できる。
※3:受動的方式及び能動的方式のそれぞれ1方式以上を含むものであること。系統側地絡事故・高低圧混触事故(間接)については、( 単独運転 )検出用の受動的方式等により保護すること。
(エ)は、単独運転状態だと分散型電源の出力と系統の負荷のバランスが崩れ、系統の周波数に変動が現れるため、周波数の上昇・低下を検知するリレーが有効です。したがって、(エ)は「周波数」となります。
答え (3)