白熱電球と蛍光ランプの特性【電気設備】

電気設備

これだけは知っておきたい電気設備の基礎知識をご紹介します。このページでは「白熱電球と蛍光ランプの特性と問題点」について、維持管理や保全などを行う電気技術者の方が、知っておくとためになる電気の基礎知識を解説しています。

白熱電球および蛍光灯の原理

白熱電球は、タングステンフィラメントに通電して、電流によって発生するジュール熱でフィラメントを高温とし、この高温となったフィラメントからの温度放射のうちの可視光部分を利用した光源です。

白熱電球の構造
第1図 白熱電球の構造

蛍光灯は、熱陰極低圧水銀放電灯の一種で、ガラス管内には水銀蒸気と、放電を開始しやすくするために数mmHg圧力のアルゴンガスが封入されています。点灯するとガラス管の両端の熱電子放射性物質を塗った電極が加熱され、熱電子が豊富に放出され、他の極の電圧に引っ張られて移動する途中で、水銀やアルゴンの気体原子に衝突し、この気体の電子が飛び出して電離が起こります。この電離・衝突によって電子の数がますます増えて放電が起こります。電子が水銀原子と衝突して与えるエネルギーは電磁波として放射され,蛍光ランプでは253.7nmの紫外線が多く発生します。この紫外線が管内壁の蛍光体に当って可視光線に転換され発光します。第3図に示すように、蛍光ランプの分光分布は、蛍光体の発光による連続スペクトルと水銀の発光による輝線スペクトルを含んでいます。

白熱電球および蛍光灯の特性

白熱電球と蛍光灯の特性を第1表に示します。両者は発光原理が全く異なるために、形状,効率,寿命,光色なども異なり、それぞれの特性を生かした使用が大切です。

ハロゲン電球

高天丼照明、スタジオ照明などに用いられるハロゲン電球は、ハロゲン(沃素,臭素など)が封入され、白熱電球と比べ、管内の封入ガス圧、フィラメントの動作温度とも高く、直線状の小形電球で、ガラス管には石英ガラスが用いられています(第4図)。

ハロゲン電球の構造
第4図 ハロゲン電球の構造

点灯して高温となったフィラメントから蒸発したタングステンは、温度の低い管壁付近で封入されているハロゲンと結合してタングステンハライドになります。そして、タングステンハライドは管内を移動し、温度の高いフィラメント近傍でタングステンとハロゲンに分解され、タングステンはフィラメントにとどまり、ハロゲンは管壁に向かって拡散され、再び前の反応を繰り返します。

このようなハロゲンサイクル( W+nX⇆WXn )によって、白熱電球のようなフィラメントからのタングステンの蒸発を防止し、蒸発したタングステンガスのガラス管への付着による(黒化という)光束の低下が減少できます。

ハロゲン電球はフィラメントの動作温度を高くして効率が 20 lm/Wと高くなり、また、寿命も長く、寿命末期までの光色の変化、光束の低下が少ないのが特徴です。

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