電気加熱の種類と特徴【電験三種-機械】

機械

電験三種の機械で出題される電気加熱の種類と特徴について、初心者の方でも解りやすいように、基礎から解説しています。また、電験三種の試験で、実際に出題された過去問も解説しています。

電気加熱の方式

電気を用いて被熱物を加熱することを電気加熱といいます。電気加熱の方式としては、ジュール熱を利用した抵抗加熱、アークや電極に発生した熱を利用したアーク加熱(直接・間接)、渦電流損失を利用した誘導加熱(低周波誘導炉・高周波誘導炉)、誘電損を利用した誘電加熱、赤外線放射を利用した赤外線加熱などがあります。

電気加熱の特長として一般的には、次のとおりです。

  • 非常に高温が得られる
  • 内部加熱を行える
  • 温度および加熱時間の制御が容易
  • 熱効率が大きい
  • 操作が容易
  • 作業環境がよい
  • 局部加熱や急速加熱が可能

抵抗加熱

電流を抵抗体に通電することにより発生するジュール熱を利用して加熱するもので、被加熱物に直接電流を通電し加熱する直接抵抗加熱と電流を発熱体に通電し、発熱体からの放射・対流により間接的に被加熱物を加熱する間接抵抗加熱があります。

抵抗加熱の特長は、次のとおりです。

  • 商用周波数(50/60Hz)を、そのまま使用できる。
  • 力率が良く、三相平衡が容易にとれる。
  • 各種雰囲気で安定して制御できる。
  • 高精度の温度管理が出来る。
  • 形状の複雑な物体でも均熱加熱できる。
  • 騒音が発生しない。

アーク過熱

電極問または電極と被加熱物との間のアーク放電による発生熱を利用して、技加熱物の加熱を行うものです。アーク柱の温度が4000~ 5000[K]の高温となりますので、燃焼では得られない高温過熱が可能です。

直接アーク加熱は、被熱物自身を電極あるいは電極の媒質としてアークを飛ばすものです。アーク溶接機などに使われています。

直接アーク加熱
直接アーク加熱

間接アーク加熱は、被熱物には関係なく別に設けた電極間でアークを発生させ、その熱を放射・対流・伝導により被熱物に伝えるものです。揺動炉と呼ばれる間接式アーク炉がその一例です。

間接アーク加熱
間接アーク加熱

アーク過熱の特長は、次のとおりです。

  • 商用周波数(50/60Hz)を、そのまま使用できる。
  • 大容量の設備が比較的安価に製作できる。
  • 負荷電流の変動が激しい場合、電灯や蛍光灯にフリッカ減少が発生する。

誘導加熱

交番磁界中におかれた導電性被加熱物中に、電磁誘導作用により発生する渦電流のジュール効果により加熱するものです。被加熱物中に誘起される渦電流密度は表皮効果により表面から内部に進むにつれ減少します。また、周波数が高いほど表皮効果により表面に電流が集中しますので、電流の浸透の深さは浅くなります。そのため、内部まで加熱したい場合は、周波数を低くします。

誘導加熱の特長は、次のとおりです。

  • 加熱効率が高い。
  • 急速加熱が可能
  • 温度制御が容易
  • 局部加熱が可能
  • 作業環境が良い。

誘電加熱

電気絶縁物質である誘電体に1~300[MHz]の周波数の高周波電界を作用させて物体内部に発生する誘電熱による発熱を加熱に利用するものです。主として、平板電極間に被加熱物を装入して加熱する方式がとられます。

被熱物は内部でほぼ一様に加熱され、ほかの加熱方法では得られない特長の一つです。用途としては、木竹材の乾燥・接着、塩化ビニルの接着、食品の加熱などがあります。また、周波数により選択加熱ができ、ベニヤ板接着のときの接着剤のみの加熱なども可能です。

誘電加熱の原理を利用したものに、マイクロ波加熱という方式があります。マイクロ波は、100[MHz]を超える周波数での誘電加熱で、電磁波を小さい寸法の放射体から発射し、空間を通って対象物に導くことができます。電子レンジは、マイクロ波加熱を利用した機器で、2.45[GHz]の電磁波が使用されています。

誘電加熱の特長は、次のとおりです。

  • 内部までほぼ均一に急速加熱が可能。
  • 誘電損率の差を利用して選択加熱が可能。
  • 真空中や加圧下でも加熱が可能。

赤外線加熱

赤外放射は電磁波の一種で、波長はほぼ0.76~1000[μm]のものをいいます。通電したフィラメントまたは発熱体からの赤外放射を被加熱物に吸収させ加熱するもので、1~ 4[μm]程度の赤外放射が良く利用されています。また3~ 4[μm]より長い波長のものを遠赤外放射といい、高分子化合物あるいは食品のように遺赤外領域での吸収特性が優れている物質を加熱対象に使用され、これによる加熱を遠赤外加熱といいます。

ヒートポンプ

ヒートポンプは、動力エネルギーを利用して、空気や水などの内部エネルギーを熱として取り出し、取り出した熱を外部に伝えることで、空気や水などが温められたり、冷やされたりする装置です。ヒートポンプはエヤコンや冷蔵庫、給湯器などに使われています。

冷凍サイクル

冷凍機の一般釣な構成を図に示します。冷媒ガスは圧縮機で加圧されて高温高圧のガスになり、凝縮器で冷却されて液化します。その冷媒液は膨張弁により低圧の蒸発器に噴出し、周囲から熱を奪って蒸発します。つまり、,冷凍機では蒸発器で熱を奪って冷凍する一方、凝縮器では熱を放出します。この放出熱を利用したものがヒートポンプです。

冷凍機の一般釣な構成
冷凍機の一般釣な構成

冷凍機のサイクルをモリエ線に表す次の図のようになります。

冷凍サイクルのモリエ線図
冷凍サイクルのモリエ線図

このサイクルで冷房に利用される熱量を QC[W]は、冷媒の循環量を G[kg/h]とすると、

QC=0.278G(iA-iD)

となります。また、ヒートポンプで暖房に利用される熱量 Qh[W]は、

Qh=0.278G(iB-iC)

となります。

成績係数

冷凍機の動力当たりの冷凍能力を示すものを成績係数(COP)と呼び、動力と冷凍能力との比で表されます。消費電力を W[kW]とすると、冷房時の冷凍機の成績係数 (COP)C は、

(COP)C=QC/W

となります。また理論成績係数は、

(COP)C=(iA-iD)/(iB-iA)

となります。ヒートポンプとして暖房時の成績係数はそれぞれ、

(COP)h=Qh/W

(COP)C=(iB-iC)/(iB-iA)

となります。なお、iD=iC となりますので、

(COP)h=(COP)C+1

の関係が成り立ちます。この成績係数の値は運転条件によって異なり、蒸発温度を高くするほど、また凝縮温度を低くするほど大きくなります。

電験三種-機械(電熱)過去問

2001年(平成13年)問8

電気加熱に関する記述として、誤っているのは次のうちどれか。

  1. 抵抗加熱は、電流によるジュール熱を利用して加熱するものである。
  2. アーク加熱は、アーク放電によって生じる熱を利用するもので、直接加熱方式と間接加熱方式がある。
  3. 誘導加熱は、交番磁界中におかれた導電性物質中の渦電流によって生じるジュール熱(渦電流損)により過熱するものである。
  4. 赤外加熱において、遠赤外ヒータの最大放射束の波長は、赤外電球の最大放射束の波長より長い。
  5. 誘電加熱は、静電界中におかれた絶縁性物質中に生じる誘電損により加熱するものである。

2001年(平成13年)問8 過去問解説

誘電加熱は、電気絶縁物質である誘電体に1~300[MHz]の周波数の高周波電界を作用させて物体内部に発生する誘電熱による発熱を加熱に利用するものです。

答え (5)

2008年(平成20年)問12

近年、広く普及してきたヒートポンプは、外部から機械的な仕事 W[J]を与え、( ア )熱源より Q1[J]を吸収して、( イ )部へ熱量 Q2[J]を放出する機関のことである。この場合(定常状態では)、熱量 Q1[J]と熟量 Q2[J]の間には( ウ )の関係が成り立ち、ヒートポンプの効率は、加熱サイクルの場合( エ )となり1より大きくなる。この効率ηは( オ )係数(COP)と呼ぱれている。

上記の記連中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及ぴ(オ)に当てはまる語句は式として、正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。

(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)
(1)低温高温Q2=Q1+W Q2/W成績
(2)高温低温Q2=Q1+W Q1/W評価
(3)低温高温Q2=Q1+W Q1/W成績
(4)高温低温Q2=Q1-W Q2/W成績
(5)低温高温Q2=Q1-W Q2/W評価

2008年(平成20年)問12 過去問解説

近年、広く普及してきたヒートポンプは、外部から機械的な仕事 W[J]を与え、( 低温 )熱源より Q1[J]を吸収して、( 高温 )部へ熱量 Q2[J]を放出する機関のことである。この場合(定常状態では)、熱量 Q1[J]と熟量 Q2[J]の間には( Q2=Q1+W )の関係が成り立ち、ヒートポンプの効率は、加熱サイクルの場合( Q2/W )となり1より大きくなる。この効率ηは( 成績 )係数(COP)と呼ぱれている。

答え (1)

2009年(平成21年)問17

温度 20.0[℃],体積 0.370[m3]の水の温度を 90.0[℃]まで上昇させたい。次の(a)及び(b)に答えよ。
ただし、水の比熱(比熱容量)と密度はそれぞれ 4.18×103[J/kg・K],1.00×103[kg/m3]とし、水の温度に関係なく一定とする。

(a) 電熱器容量 4.44[kW]の電気温水器を使用する場合、これに必要な時間 t[h]の値として、最も近いのは次のうちどれか。
ただし、貯湯槽を含む電気温水器の総合効率は 90.0[%]とする。

(1) 3.15 (2) 6.10 (3) 7.53 (4) 8.00 (5) 9.68

(b) 上記(a)の電気温水器の代わりに、自然冷媒(CO2)ヒートポンプ式電気給湯器を使用した場合、これに必要な時間 t[h]は、消費電力 1.25[kW]で 6[h]であった。水が得たエネルギーと消費電力量とで表せるヒートポンプユニットの成績係数(COP)の値として、最も近いのは次のうちどれか。
ただし、ヒートポンプユニット及び貯湯槽の電力損,熱損失はないものとする。

(1) 0.25 (2) 0.33 (3) 3.01 (4) 4.01 (5) 4.19

2009年(平成21年)問17 過去問解説

(a) 体積 V[m3]の水を θ[℃]温度上昇させるために必要な通電時間 t[h]を求めます。 電気温水器の入熱 Q1[kJ]は、電熱器の容置をP[W]、温水器の総合効率を η[%]とすると、1[kWh]=3600[kJ]より、

$Q_1=3600Pt×\displaystyle\frac{η}{100}$[kJ]

水の比熱をc[kJ/(kg・℃)]、水の密度をρ[kg/m3]とすると、水が得たエネルギー(出熱) Q2[kJ]は、

$Q_2=Vρcθ$[kJ]

Q1=Q2として、温度上昇させるために必要な通電時間 t[h]は、

$3600Pt×\displaystyle\frac{η}{100}=Vρcθ$

$3600×4.44×10^3×t×\displaystyle\frac{90}{100}=0.370×1.00×10^3×4.18×10^3×70$

$t≒7.53$[h]

答え (3)

(b) ヒートポンプユニットの成績係数(COP)は、電気給湯器の消費電力が P’=1.25 [kW]より、

$COP=\displaystyle\frac{Q}{W}$
  $=\displaystyle\frac{Vρcθ}{3600P’t}$
  $=\displaystyle\frac{0.370×1.00×10^3×4.18×10^3×70}{3600×1.25×10^3×6}$
  $≒4.01$

答え (4)

2010年(平成22年)問12

マイクロ波加熱の特徴に関する記述として,誤っているのは次のうちどれか。

  1. マイクロ波加熱は、被加熱物自体が発熱するので、被加熱物の温度上昇(昇温)に要する時間は熱伝導や対流にはほとんど無関係で照射するマイクロ波電力で決定される。
  2. マイクロ波出力は自由に制御できるので、温度調節が容易である。
  3. マイクロ波加熱では、石英ガラスやポリエチレンなど誘電体損失係数の小さい物も加熱できる。
  4. マイクロ波加熱は、被加熱物の内部でマイクロ波のエネルギーが熱になるため,加熱作業環境を悪化させることがない。
  5. マイクロ波加熱は、電熱炉のようにあらかじめ所定温度に予熱しておく必要がなく熱効率も高い。

2010年(平成22年)問12 過去問解説

マイクロ波加熱は、誘電加熱の原理を利用したもので、電子レンジに使われています。マイクロ波加熱では、石英ガラスやポリエチレンなどの誘電体損失係数の小さいものを加熱するのは困難です。

答え (3)

2011年(平成23年)問12

ヒートポンプはエアコンや冷蔵庫、給湯器などに広く使われている。図は エアコン(冷房時)の動作概念図である。( ア )温の冷媒は圧縮機に吸引され、室内機にある熱交換器において、室内の熱を吸収しながら( イ )する。次に、冷媒は圧縮機で圧縮されて、( ウ )温になり、室外機にある熱交換器において、外気へ熱を放出しながら( エ )する。その後、膨張弁を通って( ア )温となり、再び室内機に送られる。
暖房時には、室外機の四方弁が切り替わって、冷媒の流れる方向が逆になり、室外機で吸収された外気の熱が室内機から室内に放出される。 ヒートポンプの効率(成績係数)は、熱交換器で吸収した熱量を Q[J]、ヒートポンプの消費電力量を W[J]とし、熱損失などを無視すると、冷房時は Q/W 、暖房時は 1+Q/W で与えられる。 これらの値は外気温度によって変化( オ )。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及ぴ(オ)に当てはまる組み合わせたとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)
(1)気化液化しない
(2)液化気化しない
(3)液化気化する
(4)気化液化する
(5)気化液化する

2011年(平成23年)問12 過去問解説

ヒートポンプはエアコンや冷蔵庫、給湯器などに広く使われている。図は エアコン(冷房時)の動作概念図である。( 低 )温の冷媒は圧縮機に吸引され、室内機にある熱交換器において、室内の熱を吸収しながら( 気化 )する。次に、冷媒は圧縮機で圧縮されて、( 高 )温になり、室外機にある熱交換器において、外気へ熱を放出しながら( 液化 )する。その後、膨張弁を通って( 低 )温となり、再び室内機に送られる。
暖房時には、室外機の四方弁が切り替わって、冷媒の流れる方向が逆になり、室外機で吸収された外気の熱が室内機から室内に放出される。 ヒートポンプの効率(成績係数)は、熱交換器で吸収した熱量を Q[J]、ヒートポンプの消費電力量を W[J]とし、熱損失などを無視すると、冷房時は Q/W 、暖房時は 1+Q/W で与えられる。 これらの値は外気温度によって変化( する )。

答え (5)

2012年(平成24年)問12

次の文章は、電気加熱に関する記述である。
導電性の被加熱物を交番磁束内におくと、被加熱物内に起電力が生じ、渦電流が流れる。( ア )加熱はこの渦電流によって生じるジュール熱によって被加熱物自体が昇温する加熱方式である。抵抗率の( イ )被加熱物は相対的に加熱されにくい。
また、交番磁束は( ウ )効果によって被加熱物の表面近くに集まるため、渦電流も被加熱物の表面付近に集中する。この電流の表面集中度を示す指標として電流浸透深さが用いられる。電流浸透深さは、交番磁束の周波数が( エ )ほど浅くなる。したがって、被加熱物の深部まで加熱したい場合には、交番磁束の周波数は( オ )方が適している。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)
(1)誘導低い表皮低い高い
(2)誘電高い近接低い高い
(3)誘導低い表皮高い低い
(4)誘電高い表皮低い高い
(5)誘導高い近接高い低い

2012年(平成24年)問12 過去問解説

導電性の被加熱物を交番磁束内におくと、被加熱物内に起電力が生じ、渦電流が流れる。( 誘導 )加熱はこの渦電流によって生じるジュール熱によって被加熱物自体が昇温する加熱方式である。抵抗率の( 低い )被加熱物は相対的に加熱されにくい。
また、交番磁束は( 表皮 )効果によって被加熱物の表面近くに集まるため、渦電流も被加熱物の表面付近に集中する。この電流の表面集中度を示す指標として電流浸透深さが用いられる。電流浸透深さは、交番磁束の周波数が( 高い )ほど浅くなる。したがって、被加熱物の深部まで加熱したい場合には、交番磁束の周波数は( 低い )方が適している。

答え (3)

2012年(平成24年)問17

間口 10 [m]、奥行き 40 [m] のオフィスがある。夏季の節電のため、天井の照明を間引き点灯することにした。また、間引くことによる冷房電力の削減効果も併せて見積もりたい。節電電力(節電による消費電力の減少分)について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a) このオフィスの天井照明を間引く前の作業面平均照度は 1000[lx](設計照度)である。間引いた後は 750[lx](設計照度)としたい。天井に設置してある照明器具は2灯用蛍光灯器具(蛍光ランプ2本と安定器)で、消費電力は 70[W]である。また、蛍光ランプ1本当たりのランプ光束は 3520[lm]である。照明率 0.65、保守率 0.7 としたとき、天井照明の間引きによって期待される節電電力[W]の値として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 420 (2) 980 (3) 1540 (4) 2170 (5) 4340

(b) この照明の節電によって照明器具から発生する熱が減るためオフィスの空調機の熱負荷(冷房負荷)も減る。このため、冷房電力の減少が期待される。空調機の成績係数(COP)を 3 とすると、照明の節電によって減る空調機の消費電力は照明の節電電力の何倍か。最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(1) 0.3 (2) 0.33 (3) 0.63 (4) 1.3 (5) 1.33

2012年(平成24年)問17 過去問解説

(a) 室面積を $A$[m2]、照明器具1台当たりの光束を $F$[lm]、照明器具台数を $N$ 、照明率を $U$、保守率を $M$ 、平均照度 $E$[lx]とすると、

$E=\displaystyle\frac{FNMU}{A}$
$1000=\displaystyle\frac{3520×N×0.7×0.65}{10×40}$
$N=250$

2灯用蛍光灯器具は 250/2=125台です。平均照度 $E’=750$[lx]のときの2灯用蛍光灯器具の台数 N’は、

$N’=N×\displaystyle\frac{750}{1000}≒94$台

減らした器具数は、125-94=31台になります。節電電力は、

70[W]×31台=2170[W]

答え (4)

(b) 照明の節電によって減る空調機の消費電力 P’[W]は、空調機の成績係数(COP)が 3 ですので、

$COP=\displaystyle\frac{2170}{P’}$
$P’≒723.3$[W]

照明の節電によって減る空調機の消費電力と照明の節電電力の比は、

$\displaystyle\frac{723.3}{2170}≒0.33$

答え (2)

2014年(平成26年)問11

次の文章は、電子レンジ及び電磁波加熱に関する記述である。
一般に市販されている電子レンジには、主に( ア )の電磁波が使われている。この電磁波が電子レンジの加熱室に入れた被加熱物に照射されると、被加熱物は主に電磁波の交番電界によって被加熱物自体に生じる( イ )によって被加熱物自体が発熱し、加熱される。被加熱物が効率よく発熱するためには、被加熱物は水などの( ウ )分子を含む必要がある。
また、一般に、( イ )は電磁波の周波数に( エ )、被加熱物への電磁波の浸透深さは電磁波の周波数が高いほど( オ )。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(ア)(イ)(ウ)(エ)(オ)
(1)数GHz誘電損有極性無関係で小さい
(2)数GHz誘電損有極性比例し小さい
(3)数MHzジュール損無極性無関係で大きい
(4)数MHz誘電損無極性比例し大きい
(5)数GHzジュール損有極性比例し大きい

2014年(平成26年)問11 過去問解説

一般に市販されている電子レンジには、主に( 数GHz )の電磁波が使われている。この電磁波が電子レンジの加熱室に入れた被加熱物に照射されると、被加熱物は主に電磁波の交番電界によって被加熱物自体に生じる( 誘電損 )によって被加熱物自体が発熱し、加熱される。被加熱物が効率よく発熱するためには、被加熱物は水などの( 有極性 )分子を含む必要がある。
また、一般に、( 誘電損 )は電磁波の周波数に( 比例し )、被加熱物への電磁波の浸透深さは電磁波の周波数が高いほど( 小さい )。

答え (2)

2015年(平成27年)問13

次の文章は、電気加熱に関する記述である。
電気ストーブの発熱体として石英ガラス管に電熱線を封入したヒータがよく用いられている。この電気ストーブから室内への熱伝達は主に放射と( ア )によって行われる。また、このヒータからの放射は主に( イ )である。
一方、交番電界中に被加熱物を置くことによって被加熱物を加熱することができる。一般に物質は抵抗体、誘電体、磁性体などの性質をもち、被加熱物が誘電体の場合、交番電界中に置かれた被加熱物には交番電流が流れ、被加熱物自身が発熱することによって被加熱物が加熱される。
このとき、加熱に寄与するのは交番電流のうち交番電界( ウ )電流成分である。この原理に基づく加熱には( エ )がある。

上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

(ア)(イ)(ウ)(エ)
(1)対流赤外放射と同相のマイクロ波加熱
(2)対流赤外放射に直交するマイクロ波加熱
(3)対流可視放射に直交する誘導加熱
(4)伝導赤外放射と同相の誘導加熱
(5)伝導可視放射と同相の誘導加熱

2015年(平成27年)問13 過去問解説

電気ストーブの発熱体として石英ガラス管に電熱線を封入したヒータがよく用いられている。この電気ストーブから室内への熱伝達は主に放射と( 対流 )によって行われる。また、このヒータからの放射は主に( 赤外放射 )である。
一方、交番電界中に被加熱物を置くことによって被加熱物を加熱することができる。一般に物質は抵抗体、誘電体、磁性体などの性質をもち、被加熱物が誘電体の場合、交番電界中に置かれた被加熱物には交番電流が流れ、被加熱物自身が発熱することによって被加熱物が加熱される。
このとき、加熱に寄与するのは交番電流のうち交番電界( と同相の )電流成分である。この原理に基づく加熱には( マイクロ波加熱 )がある。

答え (1)

2016年(平成28年)問17

図はヒートポンプ式電気給湯器の概要図である。ヒートポンプユニットの消費電力は 1.34kW、COP(成績係数)は 4.0である。また、貯湯タンクには 17℃の水 460Lが入っている。この水全体を 88℃まで加熱したい。次の(a)及び(b)の問に答えよ。

(a) この加熱に必要な熱エネルギー Wh の値[MJ]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、貯湯タンク、ヒートポンプユニット、配管などからの熱損失はないものとする。また、水の比熱容量は 4.18kJ/(kg・K)、水の密度は 1.00×103kg/m3 であり、いずれも水の温度に関係なく一定とする。

(1) 37 (2) 137 (3) 169 (4) 202 (5) 297

(b) この加熱に必要な時間 t の値[h]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし、ヒートポンプユニットの消費電力及びCOPはいずれも加熱の開始から終了まで一定とする。

(1) 1.9 (2) 7.1 (3) 8.8 (4) 10.5 (5) 15.4

2016年(平成28年)問17 過去問解説

(a) 7℃の水 460Lを 88℃まで加熱するのに必要な熱量 Q は、

$Q=4.186×1.0×10^3×0.46×(88-17)$
 $≒137$[MJ]

(b) 1[kWh]=3.6[MJ]なので、

$COP=\displaystyle\frac{Q}{W}=\displaystyle\frac{Q}{3.6Pt}$

$4.0=\displaystyle\frac{137}{3.6×1.34×t}$
$t≒7.1$[h]

答え (2)

2017年(平成29年)問13

誘導加熱に関する記述として、誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 産業用では金属の溶解や金属部品の熱処理などに用いられ、民生用では調理加熱に用いられている。
  2. 金属製の被加熱物を交番磁界内に置くことで発生するジュール熱によって被加熱物自体が発熱する。
  3. 被加熱物の透磁率が高いものほど加熱されやすい。
  4. 被加熱物に印加する交番磁界の周波数が高いほど、被加熱物の内部が加熱されやすい。
  5. 被加熱物として、銅、アルミよりも、鉄、ステンレスの方が加熱されやすい。

2017年(平成29年)問13 過去問解説

誘導加熱は、交番磁界中におかれた導電性被加熱物中に、電磁誘導作用により発生する渦電流のジュール効果により加熱するものです。被加熱物中に誘起される渦電流密度は表皮効果により表面から内部に進むにつれ減少します。また、周波数が高いほど表皮効果により表面に電流が集中しますので、電流の浸透の深さは浅くなります。そのため、内部まで加熱したい場合は、周波数を低くします。

答え (4)

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